プラネタリウム

意味・解説
プラネタリウムとは、宇宙や天体の運動を再現するための施設や装置を指す。主に教育や娯楽のために使用される。20世紀以降は機械式より光学式が主流になった。
最近は、光を投影する光学式(主にレンズ式)投影機と、プロジェクターで映像を投影するデジタル式投影機などがある。
オランダとのつながり
オランダのアマチュア天文学者エイセ・エイシンガ(Eise Eisinga)の制作したプラネタリウムが、現在も作動する世界最古のプラネタリウム。
オランダのフリースラント州にある自宅は、エイセ・エイシンガ・プラネタリウムとして一般に公開されている。
1744年、羊毛業を営む家に生まれたエイセ・エイシンガは、非常に才能に恵まれ、父親のビジネス上のつながりから算数を学び、天文学に関心を持ちました。
1774年、フリースラント州の牧師が出版した小冊子に「4つの惑星と月が一直線に並ぶと、その重力で地球は軌道から外れて、太陽に焼かれてしまう」という予言が含まれていました。
この予測は当時の人々の軽い不安と混乱を招きました。世界の終末が来るという噂まで出回りました。これをきっかけに、エイセ・エイシンガは天文学的な知識を広める手段として、機械式プラネタリウムを作ることを決意します。
エイセ・エイシンガは、7年の歳月をかけて精巧で巨大な機械式プラネタリウムを自宅に制作しました。
歯車や軸、鉄板などを使い、太陽、月、惑星などの運動を模倣するための時計仕掛けの機構を自宅の天井に組み込み、プラネタリウムは1781年に完成します。
エイセ・エイシンガは、プラネタリウムを使って天文学の基本的な知識や天体の運動を説明し、人々に天文学の理解を広めました。
フリースラント州のフランエーケルにある観光名所「エイセ・エイシンガ・プラネタリウム」は、彼の天文学への情熱と教育への貢献を象徴しています。