2008年2月13日、宇都宮地裁は、なにがなんでも国側を守るためとしか思えぬ、最低最悪の再審請求棄却決定を下しました。

菅家さんと弁護団は2月18日、東京高裁へ即時抗告しました。

 

宇都宮地裁の決定内容は、一言で言うと、「弁護側が提出した新証拠は、新規性はあるけれど、明白性は無く、従って本件再審請求は理由が無いから棄却する」というもの。

 具体的には、「被害者の遺体の状態は水死を示す。だから被害者は水死である」とする村井鑑定に対して、「水死では無い場合でもああいう状態になる場合もある(実際にはごくごくまれに起こるだけなのに)。だから水死だという証拠にはならない!」。弁護側DNA鑑定(押田鑑定)に対しては、「鑑定試料が菅家さんのものだという証拠が無い!」!!!「だから証拠としての明白性は無い(だから棄却だ!もちろんDNA鑑定の再鑑定なんてする必要無し!)!」。

かつて、三審制を守るために、再審のハードルは非常に高く、訴える側に完全無欠の証拠が求められていましたが、1975年の最高裁白鳥決定は、そうした状況を緩和し、再審にも『疑わしきは被告人の利益に』の刑事裁判の鉄則が適用されるとし、以後大切な判例として多くの再審事件に救済の門戸を広げる結果となりました。その白鳥決定は、「当の証拠と他の証拠とを総合的に評価して判断すべきであり」としています。

ところが今回の宇都宮地裁の決定は、その判例に逆行し、一つ一つの証拠をぶつぶつと切り離し(笹森学弁護団長のことば)、それぞれを詳しい検討もなく否定し去っている。

法の正義を司るべき裁判所が、『疑わしきは被告人の利益に』どころか、なんでもいいから問答無用だ!と大切な弁護側証拠群をぶつ切りにし、切り捨てて、検察官の意見を一方的に支持している。あまりのひどさに、みな唖然としていました。

2月18日、夕方6時。弁護団は東京高裁に、即時抗告(宇都宮地裁の決定内容が間違っているということを訴える)しました。今後、舞台は宇都宮地裁から東京高裁に移ります