何気ない暮らしが、こんなにも大切なことだったなんて・・・

 3月11日。

 あれから、一ヶ月経ちました。

 それでもなお、油断ならない地震に怯える日が続いています。

 被災地で避難生活をされている方々には、長く辛い日々だと思います。
 心よりお見舞い申し上げますと共に、一日も早くいつもの暮らしに戻られますよう
 お祈り申し上げます。

 その日、私は退院から3ヶ月半を実家で過ごしていて、漸く自宅に戻ってきた。

 ちょっとした引越しに近い荷物になったので、主人も休みを入れてくれて、
 私は子供が午後に帰って来るまでの間を買出しに行ったり、少しだけ荷物の整理を
 始めようとしていたところだった。

 子供が2時で帰ってきて、掘りごたつに私と子供が並んで入って遊んでいると、
 ごぉぉぉぉ・・・という地鳴りが聞こえ、間もなくあの地震が何もかもを揺すり、
 一瞬にして、あらゆる物を破壊。
 我が家は幸い、植木鉢や食器類の破損で済みましたが、動かない筈の重たい薪ストーブが
 若干動きました。

 慌てて外に飛び出し「今の、何!?」「経験したことないような凄い地震だったね」
 「ほら、○○さんちの屋根瓦が崩れ落ちてるよ!!」

 と、震度を確かめようとしてテレビを見たり、
 
 知人の安否が気になって、携帯で確かめようとしたら不通。

 間もなく、停電。

 大きな余震にも幾度となく襲われながら、真っ暗闇をラジオを聴きながら、
 普段着のまま一夜を明かしました。

 懐中電灯。ソーラーライト。ろうそく。

 明け方に電気は復旧したものの、今度は買いだめの後手を踏んで空振り。
 ガソリンが手に入らない騒動も暫く続いていました。

 復旧の時間差が大きい中で、今後の動向が見えない中で、
 私達は何をしていったら良いのだろうか・・・

 かけがえのないものを守り行くために、私は少しずつでも前を向いていこうと
 思っています。

 人を大切にすることは、自分を大切にすること。
 人を助けたいと思う自分が元気でなければ、それを叶えることは出来ない。

 何にも出来ないけれど、出来ないなりの思いやりは、多分、
 積もり積もっていけば、大きくなっていくはずです。

 冬は必ず春となる。

 今年の桜。足元をあんなに揺さぶられたのに、何事もなかったように
 「大丈夫!いつもと変わらないよ」と青空に両手を伸ばして咲き誇っています。
 
 
(4月12日更新)

 
 
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