乳製品は、日本人の体質に合わない

牛乳はカルシウム、タンパク質、脂肪、ミネラル等、栄養分が豊富に含まれている理想的な食品ですが、日本人の体質(特に腸と肝臓)にあいません。(医学的には"乳糖不耐症"といいます。)腸での栄養吸収能力を低下させます。


「実用ビタミン栄養学」小学館
ジョージタウン大学教授
ジェームズ・スカラ著 より

体を支えるマクロミネラル
−カルシウム・リン・マグネシウム−

 カルシウムは、体に必要なミネラルのうちいちばん重要なものであり、牛乳は
最もカルシウムに富む食品として知られています。
 世界的にみると、牛乳を飲まない人は何億といます。世界中のどこでも、
簡単に牛乳が飲めるわけではありません。牛を飼う牧場用の土地が十分にはない国もありますし、牛を飼うことはできても、牛の乳を「牛乳」という製品にする
際の低温殺菌技術が不十分で、製品にできない国もあります。
 衛生的な問題とは別に、生理的に牛乳をを受け付けない人もいます。中近やアジアの人々に多いと言われていますが、牛乳を消化できず、体に不調をきたす人がいます。こういった症状を(乳糖不耐症・にゅうとうふたいしょう)と呼んでいます。
牛乳の中に含まれる乳糖を消化するために必要な酵素が十分にないことから、
下痢、腹痛などを起こすのです。発酵乳は乳糖の含有量が少ないので、乳糖不耐症の人の中にも、発酵乳は消化できる人もいます。
 乳糖不耐症の人の多くは、欧米人に比べて背が低い傾向にありますが、骨太でがっちりとした体型をしています。欧米人に多い骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になる人は少ないようです。年配のアメリカの女性のうち9割以上が、何らかの骨の病気にかかっているといわれていますが、第三世界の国々では、めったにお目にかからないようです。これは一体どうしてでしょうか。
 ひとつは、ビタミンDのおかげです。乳製品を食べなくても望ましいカルシウム
バランスを保っている人は、ほとんど、熱帯か亜熱帯に住んでいます。
太陽の光によって、ビタミンDが十分に形成されると、摂取したカルシウムが
最大限に吸収されます。
 また、第三世界では、肉は贅沢な食物であり、主として野菜を食べますから、
野菜の中に含まれるカルシウムが骨を強化してくれます。
 このほか、歩いたりジョギングをしたり、体を動かすことは骨にとってもよい
ことなのです。あなたは井戸から水を運んだ経験がありますか。何十キロも離れた村の市場に、荷物をかついで往復したことがありますか。自転車さえも分のぜいたく品とされる社会では、このようなことは日常茶飯事ですから、たまの休日に楽しむスポーツや登山とは、とても比較にはなりません。
 乳児期を過ぎてからは牛乳を1滴も口にしない、という地域もありますが、牛乳以外の食品からカルシウムをとっている食文化圏もあります。普通では想像できないことですが、食事の中にカルシウムそのもの、つまり石灰を加えているのです。しかし、石灰をそのまま食べると、副作用を伴うことがありますから、
決してまねをしてはいけません。アフリカではやはり妊婦の食事に石灰の類を
加えている部族もありますが、近代文明の輝かしい成果に取り囲まれている読者の方々は、カルシウムが不足した場合、もっと賢明な方法で不足分を補うことができるはずです。

乳糖不耐症
 牛乳を飲むと腹部膨満(ぼうまん)や嘔吐(おうと)、吐き気、脱水症状が起こり、牛乳を摂取し続けると、栄養失調に移行する。摂取をやめればこれらの症状は消失する。

発酵乳
 牛乳などの乳に、乳酸や酵母を加えて発酵させた乳製品。ヨーグルトなど。

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