005 04月12日

大切なこと。 

 家族の皆様、さきだつ僕をお許しください。僕はお父さんにおこられて家にこなくなったA・B・C・D・Eに、学校でいじめられていました。みんなたった一日で態度がかわり、皆、僕を無視しはじめました。そうじの時間はトイレで服をぬがされたり、水をかけられたりしました。いたずら電話もよくありました。僕がでると受話器をとったとたんきれてしまいました。またお金のふんしつはしょっちゅうありました。五百円玉を2枚持っていくと、帰りには1枚になっています。このようなことがつづき、今では五千円近くうばいとられました。まだまだありますが僕はもうがまんできなくなりました。
 学校へ行っても友達はいますが、その友達に僕を無視させたりしていそうで、とてもこわいのです。生きているのがこわいのです。あいつらは僕の人生そのものを奪っていきました。僕は生きていくのがいやになったので死なせてください。
 それからお父さん、自転車を買ってくれて本当にありがとうございました。まだ1週間ものっていないけど、本当に感謝しています。自転車はFちゃんにでもやってください。あいつらはGやいろんな人をいじめていました。まだその、いやそれがどれほど悪いことなのか分かっていないようなので僕がぎせいになります。僕のまだきれるコートや服はH・I・Jなどにあげてください。僕のものなんかとっていてもしかたないのでそうしてください。バスケットボードはK君にあげてください。家族のみなさん、長い間どうもありがとうございました。
 平成7年11月23日 K中一年 IH

 これはいじめを苦に、自ら命を絶ってしまった中学生の残した遺書の全文です。当時1年生だったIH君はこの遺書を残し、夜中の3時頃、自宅庭にあるバスケットゴールにひもをかけて自らの命を絶ってしまいました。これを読んで感じたこと、考えたこと、また、どうすればこのような悲しい出来事がおきなくなるか等、何でも結構です。高校生活最初のこの週末、ちょこっと時間を割いて考えてみてください。
 来週から授業開始です。教科書類だけではなく、お弁当も忘れずに。 


あんたはママの誇りやで

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