112 10月31日

ふんばりどころ。 

 『高校に入学してもう半年、授業に集中したくても、いろいろなゆうわくが多い。ケータイをいじくっていたり、鏡を見ていたり、マンガを読んでいたり、ゲームをしていたり、寝ていたり。全員じゃないけど、最初のころとはずいぶん変わってきた。自分もだるかったり面白くない授業だと、関係ないことをしてしまうことがある。でもこんな調子であと半年過ごしていたら、自分は絶対進級できなくなりそうなのでなんとかしたい。でもついついまわりにつられてやってしまう。自分はいつもではないけれど、いつも関係ないことをしている人もだいたい決まっているから、その人も自分と同じで、進級できなくなってしまうかもしれない。前期の通知表に赤点があったから、その分後期は頑張らないといけないとわかっているのに頑張れない』

 同じような内容を書いてくれたヒトは他にもたくさんいました。このヒトの気持ちはわかります。が、意思が弱いのでしょう。国語の時間に読んだ評論文に 「日本人は他者に基準をおく」 という一節がありました。「あいつがやっているから自分もやる」 「みんながやっているから自分もやる」 。映画監督でもある、北野武さんが、漫才コンビのツービートの頃言っていた名フレーズ、「赤信号、みんなで渡ればこわくない」 そのものです。
 強い意志をもっているヒトもいますが、大方のヒトは↑このように、周りを見て判断するという心理を持っています。イケナイコトだと解っていても、ついつい授業に関係ないことをやってしまう、今の諸君につながっていきますね。
 「みんなも関係ないことをやっているからいいや・・・」 という気持ちで流されてまうヒトが多いようなので、「みんなが関係ないことをやらない」 環境を整えれば良いだけです。あ、コレは担任の私の仕事です。仕事をサボってしまい、申し訳ありません。勉強に集中できる環境を諸君に提供していない私にも、責任の一端(いったん)があったのですね。私の責任で諸君が進級できなくなってしまっては、親御さんに会わせる顔がありません。
 「よーし、勉強するぞー!」 と自宅の勉強机に向かったのはよいのだけれど、ついつい引き出しの片付けをし始めたら、結局勉強できなかった・・・。なんてこともよくあるハナシです。まずは身の回りに勉強の妨(さまた)げになるようなモノが無ければ、少しは集中できるはず・・・・・・。
 と、いうわけで授業に関係ないモノを教室内から一掃(いっそう)します。教室内から無くなっても諸君のカバンの中にあるかもしれませんが・・・。目に付いたモノは片っ端から片付けますね。それでもにゅにゅーっと出てきてしまうモノは私が大切に預かっておきます。
 各教科担当の先生方や、諸君の中から、「授業中に○○が△△やってました」 「授業中に○○から取り上げました」 という話が私の耳に入ってきても同じことです。
 今週中に全て片付けていってください。
 後期にふんばらずにいつふんばるんだ! 


善も悪もあるのが人間だよ

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