143 12月17日

コラムだよ。 

 「進学でも就職でも、受験に有利だから新聞のコラムを読みなさいよ」 なんていう言葉を聞きませんか?かといって諸君の多くが実際にコラムを読んでいるとも思えないので、今日はちょいと紹介させてもらいます。結構オモシロイことが書いてあります。
 朝日新聞2002年12月13日版 『天声人語』 からの抜粋です。見たこともない四字熟語が出てくると思いますが、それもそのはず、今年一年を振り返って創作された 「創作四字熟語」 ですから。実際にある四字熟語をもじって創作された、この 「創作四字熟語」、実にウマく出来ています。最近漢検づいている諸君は、もじる前の元の四字熟語を、いくつ連想できるでしょうか。

 『悲喜(ひき)、明暗(めいあん)、禍福(かふく)、それらが交錯(こうさく)する。いつの年もそうかもしれないが、今年はその交錯が一段と激しかったような気がする。住友生命が募集した恒例の 「創作四字熟語」 の入選作でこの1年を振り返る。
 日本列島が沸き返って 「日本熱闘」 と化したのはサッカーのW杯が繰り広げられた6月だった。1カ月間、お祭り気分を味わった。 「旗飾顔面」 のサポーターがあふれ、ベッカム選手をまねての 「髪型炎形(かみがたえんげい)」 が流行した。
 夏を越しての9月、日朝首脳会談は、日本列島を多様な感情のるつぼに変えた。喜びと悲しみ、怒りと憤り、そして 「疑心安否」 を抱きつつ 「必生帰願」 と 「永住祈国」 の思いに包まれた。
 10月には朗報が届く。ノーベル賞のダブル受賞だ。 「双賞効果」 だったが、なかでも木訥(ぼくとつ)な会社員然とした田中耕一さんの 「快耕一番」 に注目が集まり 「突然権威」 ぶりで話題をさらった。
 依然として景気は冷え込んだままだ。 「株式荒壊」 から 「凍傷株価」 へと冬の時代が続く。企業倫理も地に墜(お)ちた。「偽食蔓延(まんえん)」 「添加御免」 の食品業界に、米国では 「危業怪計」 が横行した。
 今年の桜は早かった。「桜急措置」 を迫られた。欧州は洪水に見舞われ 「洪害悲禍」 である。多摩川ではタマちゃんに 「川川叫叫(せんせんきょうきょう)」 の追っかけが続いた。ワン切りという変な商売では 「一切我災」、プチ整形とやらの 「微妙整形」 も流行した。
 新紙幣に登場する樋口一葉が 「紙幣初紅(はっこう)」 なら、大リーグをめざす松井選手は 「燦燦(さんさん)五五」 だ。そしてカジノ構想の 「東京賭庁」 はどうなることか。』

 ちーと難しかったでしょうか。ま、またオモシロイことが書いてあったら紹介していきます。
 なんだ、あと4日来れば冬休みぢゃないか。
 ぶらぼー!


誰かに親切にされると、この人ぼくのこと好きなんだなあと思う。誰かに冷たくされると、この人何か悩みがあるんだなあと思う

BACK