160 01月29日

なによぉ。 

 も少し一人暮らしネタで引っ張ってみます。
 「いらっしゃ〜い、お、先生、毎度!」 「オヤジさん、いつもの」 「はいよ〜」 「ふう〜・・・」 「どうだい、忙しいかい」 「もうタイヘン・・・」 「コレ、本日のお勧め。マッカチンの煮付け」 「バリバリ、バリバリ。うまいザリガニですねぇ」 「裏のドブ川にいたんでさぁ。ちょっくらイカで釣ってみたんすよ」 ・・・・・・
 一人暮らしをしたらこんな会話のできる 「行きつけの飲み屋」 を探したい、と思っていました。ですから連日のように捜査活動をしていました。
 車で通りかかった時に何軒か目星をつけておきます。そして一旦帰宅して、スーツのままが似合うような店であればそのまま、着替えた方がよさそうな店であれば着替えて出動です。カウンターで、女将(ママだな)さんや大将(オヤジだな)と気さくに話が出来て、そこそこ味がよければ合格です。
 大抵のお店は外側から中の様子がわかるので、気楽に 「初入店」 できるのですが、外観もヨクワカラナイ、中もヨクワカラナイようなお店に入る時は、かなり緊張します。
 実は大学生の頃、「初入店」 した店でかなりボラれたことがあります。最後には財布を取り上げられて、「なんだ、まだ入っているじゃないか」 と、電車賃を残して、お金を全部持っていかれました。店内には恐いオニイサンもうろちょろしているし・・・・・・。そりゃぁね、新宿の怪しげな地下の店を選んだ私がいけないといえばそれまでですが・・・・・・。
 そんな思い出がありますから、中が全くわからないような店に入る時はかなり緊張します。ボラれた時や恐いオニイサンが出てきた時のことを考えて、荷物は持たず、財布も持たず、ポケットや靴や靴下の中の数ヶ所にお金を隠して 「初入店」 した店が2軒ありました。
 そうやって入った店は、幸いにして新宿とは大違いでした。恐いオニイサンも出てこなけりゃ、財布を取り上げられることもありませんでした。逆に素敵なマスターがいたりして、2軒とも合格店舗となってしまいました。その他にも2軒見つけて、合計4軒の 「行きつけの飲み屋」 候補を発見した捜査員斎藤でした。そして頻繁に通い始めるのです。そんなコトしているからお金がなくなっちゃって、モヤシ丼を作るハメになるんだっつーの。
 あ、その中の一軒にオカマのヒトがやっている店がありました。私より2才程年上の、料理がめちゃくちゃ上手いオカマです。そこの料理が好きでした。そうそう、オカマなのでもちろん 「ワタシね・・・」 と喋るのですが、カウンターの中の彼(彼女?)が、飲みすぎて酔いがまわってくると 「オレさぁ・・・」 なんてオトコのヒトに戻ってしまう所も好きでした。あ、違いますよ、そのヒトの料理とキャラクターが好きなのです。オカマのヒトが好きだってワケじゃないわよ。
 帰り際に、必ず熱く抱きしめられて○○してくるのにはちょっと困りましたが・・・いや、かなり困った。
 行く?


未来からの手紙が届いています。早く封を切って読んでください

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