37 12月08日

気を引き締めて締めくくりする

 中間考査も終わり、諸君はようやく一息ついているところだと思います。さて12月、
普通の暦だと1年のおしまいです。クリスマスだの忘年会(ないか)だのと、心うきう
きそわそわで落ち着かない時期となってしまいました。ただでさえ落ち着きの無い諸
君なのだから(そうではないヒトもいますが)輪を掛けて落ち着きが無くなるということ
が目に見えてます。そんな中、ちゃらちゃらしないような話をします。
 前にも話をしたことがありますが、初詣で毎年毎年同じ事を祈願しているヒトはいま
せんか。自分や家族の健康を祈願するのはもちろんのことで、ソレはソレでよいので
すが「今年こそは○○できますように」とか「今年は○○な年になりますように」なん
てことを毎年祈願しているヒトはいないでしょうか。そろそろ、その初詣の時期です。
 諸君はいったい何を祈願するのでしょうか。ちょっと考えてみてください。もしかした
らソレって昨年と同じ内容ではありませんか。もしそうだとしたら、そのヒトはこの一年
間でほとんど何も変わっていないということですよね。ただ息吸って吐いて歳をとって
いっただけで、何も残るものがなかったということです。これはとても悲しいし残念なこ
とです。
 何故かって、そんなことは決まってます。諸君は若いしその分未来もたくさんありま
す。たとえば私が、未来も何も無い、ただ人生が終わるのを秒読みして待っているよう
な状態の人間だとしたら、息吸って吐いているだけの人生でもある程度は許されるとは
思うのです。(ちなみに私が本当にそういった時になったとしても、ただ息吸って吐いて
の人生は過ごすつもりはありませんよ。常に開拓し続ける人生でいたいと思ってます)
ころが諸君はそんな年齢でもないし、多くの可能性を持っているのだから、息吸って吐
いているだけではもったいないでしょう。
 我々大人達がよく出す口癖って何だか知ってますか。「あー、あの頃に戻りたい」です。
あの頃(諸君の今)にやり残したことや、やっておけば良かったと思うことが、山ほどある
という大人が多いのです。少なくとも私は諸君をそんな大人にしたいとは思ってませんか
ら、そんな大人にはならないでもらいたいのです。
 ちょっと古い話になりますが、ニューズウィークという海外の雑誌に、世界の中で見た日
本人の特性についての記事がありました。それによると日本人は、精神的に歳をとりや
すい人種だというのです。どういうことかというと、ものごとに対して冷めた見方しかしなく
なり、新しいことに取り組もうということをしなくなるというのです。諸君から見た我々大人
って、そういう所がありませんか。「べつにいいや、今のままで・・・」なんて考え始めてしま
うと、すでに頭の老朽化が始まっているのです。
 確かに諸外国のヒト達と比べると、こういった考えを持つ日本人の人口比率は高いよう
です。「おれはもう現役引退だー」なんて、自分の限界を自分で勝手に決めてしまってい
るヒトの多いこと多いこと。日本の大人の世界には、子供の頃に思い描いていた夢や希
望をいまだに持って、追い求めているヒトを小馬鹿にするヒトがいます。なんで小馬鹿に
するのでしょうね。夢や希望をあきらめた方がかっこいいと思っているのでしょうか。
 私はそうは思いません。自分の夢に向かって常に努力をし、新境地を開く人間がかっこ
いいです。特にアメリカという国は、そんな日本とは全く逆の発想があるようです。ですか
ら野茂も佐々木もイチローも、日本でやっていれば安泰だったのに、それをせずにあえて
アメリカのメジャーリーグへ渡っていきました。そんな彼らを見て「ダッセー」なんていうヒト
はいませんよね。
 諸君も同じことなのです。あきらめや守りばかり考えて、ただ息吸って吐いての人生なん
て選ばないで下さい。初詣に毎年同じ祈願しかできない、人生になんの楽しみも無いような
人間にはならないでもらいたいのです。
 「夢」という言葉の解釈(辞書)が日本とアメリカとでは違います。日本の「はかないこと、
実現する見込みがないこと」に対して「実現させるもの」というアメリカの解釈は大したもの
です。ですから「アメリカンドリーム」なんて言葉も存在するのでしょう。
 話が「夢」になってしまいましたが、「目標」に関しても同じだと思います。頑張っていきま
しょう。

12月の予定

   7日(金)  授業料振替日
  13日(水)  短縮4限後学園フェスティバル予選
  18日(月)  短縮6限授業〜21日
  20日(水)  学園フェスティバル
  22日(金)  朝礼・LHR・清掃 

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