Z003 07月30日

夏の魔力。 

 細かい全容はまだわかっていませんが、夏休みに入る直前に、高校生が被害にあうといった事件が起こってしまいました。被害にあってしまった生徒さんが諸君と同じ1年生で、ウチの学校の通学エリアに住んでいるから、というわけではありませんが、絶対に他人事ではすまされない事件です。もしかしたらその生徒さんはウチの学校に通って、ウチのクラスにいた生徒さんかもしれません。同じ中学を卒業したというヒトもウチのクラスにはいますから。
 だからというわけではありませんが、真剣に考えていきます。  
 作家の椎名誠さんの本に 『岳物語』 というモノがあります。その中に 「夏は少年を大きくさせる」 という意味の一節(正確なフレーズは忘れた。すまん)があります。「夏休みは普段の生活とは違い、いろいろなことに挑戦し、いろいろな経験ができるから、終わった頃には必ず成長できるからだ」 と、私は解釈しています。こう考えると夏って素敵な季節ですよね。
 しかしその反面、いろいろな誘惑が増えたり、開放的な気分のために注意力が下がってきてしまう、といった季節でもあるかもしれません。普段の生活の中ではちゃんと注意をしているはずなのに 「夏」 といった開放的な季節のせいで、ちょっと注意をサボってしまったり、「いーよ、いーよ」 「へーき、へーき」 ・・・・・・といった言葉で片付けてしまったり、ということってありませんか。これが夏の魔力です。
 今回の事件は、道をたずねるふりをして声をかけた・・・・・・というのがきっかけだったようですが、普通に生活していれば、道に迷っているヒトがいたら教えてあげる、なんていうことは結構あたりまえのことです。私なんかは、迷ったらすぐにヒトに聞いてしまうタイプですからなおさらです。日常で起きている何気ないヒトコマです。しかし、それが今回の事件の落とし穴につながってしまったようです。
 ウチの学校もそうでしたが、近隣の各中学高校では、「女子生徒を中心に声をかけている不審者がいるから気をつけるように」 といった注意を促(うなが)していました。もちろん被害にあってしまった生徒さんだって注意をしていたはずでしょう・・・。夏の魔力でしょうか。
 私は日常の行動や考え方を、もう一度見直していこうと思いました。そして、「夏の魔力」 に負けないように気を引き締めて生活していこうとも思いました。諸君も是非そうしてください。
 「日常の生活の中には今回の事件のような危険性もひそんでいる」 「善意で道を教えようとした人を車に引きずり込んでしまうような人間がいる」 というふたつの事実をしっかりと見据えていかなくてはなりません。
 夏の全国高校野球大会の群馬県代表は隣の桐商になり、初出場に桐生の街は熱くなりそうです。そんなわけで登校日は予定通り10日です。
 元気な顔を見せてください。夏を素敵な季節にして成長していきたいものです。 


どうやったらそれが問題だと決められるの?

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