Z005 08月14日

今日はオバカ話。 

 「夏ポジ」 ということで、夏に関した思い出のようなモノをほじくり返しているのですが、どうも去年書いたネタとかぶってしまいます。ま、諸君は読んでいないワケなので、そっくりそのまま転載しちゃいます。
 大学時代、JAZZ研週三回の呑み会の後は、必ずといってよい程後輩Iのアパートになだれ込んでいました。後輩といっても年齢は私と一緒、5年浪人してから入学してきたので、「ゴロウ」なんて呼ばれていた彼のこの家は、私の家の隣の駅にありました。だったら帰ればいいじゃないか、といわれそうですが、歯ブラシや着替えを置いて、さながら別荘のように使っていた私がいました。
 そんなことを繰り返していたある夏の日、空腹になった私達は近所にある外食産業ナンバーワンの某マク○○ルドにハンバーガーを買いに行こう、ということになりました。歩いて数分のその店舗は、国道246号線沿いということもあり、ドライブスルー完備の立派な店舗でした。
 「ドライブスルーって車で行かないと買えないのか?」 「そんなこたないだろう、テイクアウトにゃ変わりないんだから平気でしょ」 「そうだよな」 「でも・・・」 「あ。」 「なに?」 「車のフリして買ってみよう」
 一同合意の上で、運転席、助手席、後席には二人というフォーメーションを組み、いかにも車に乗ってますよーってな感じを出すために中腰になって、我々はドライブスルーのカメラの前にすすすーっと登場しました。運転手は私。両手を前に突き出し、いかにもハンドル握ってますよ、という顔でカメラに呼びかけます。
 「いらっしゃいませ、ご注文どうぞぉ」 「えーっとぉ、ビッグ○ック・・・」 「あ”っ、お客さん危ないのでやめてください!」 「え、?ナニガデスカ?・・・それとポテトのLサイズ・・・」 「お車のお客様専用ですので、そうでない方にお売りするはことできません!」 「え”っ、車乗ってるじゃないですか、なぁ、みんな?(一同:そーだそーだ)見えませんか?」 「見えません!とにかく危ないのでやめてください!」 「だから危ないもなにも車ですってば」 「お客様、ふざけないで下さい。危険ですから!」 「じゃぁちゃんとした車に乗って来ないと売ってくれないってゆーんだ?」 「いや、お客様はどうぞそのまま店内カウンターでどうぞ」 「いや、じゃーいいです!もう!」
 実は私とこの場にいた友人Fは、この外食チェーンの他店舗で、深夜清掃のアルバイトの経験者です。昼間のアルバイトのおねぇちゃんに負けてなんかいられない、というワケのわからないプライドのようなモノがあります。即刻友人Fの車に乗り換えて、私達は再びカメラの前に登場しました。
 「いらっしゃいませ、ご注文どうぞぉ」 「これでいいですか?売ってくれますよね?(一同:そーだそーだ、車だぞ、見えるかー!)」 「・・・、ぷ、は、はい大丈夫です」 「じゃーねー・・・ビッグ○ックと・・・」 「はい、承りました・・・、お客様最初からこうして来ていただければ・・・」 「最初から車で来ていたじゃないですか」 「いや、本当のお車で・・・」 「本当の車で来ていましたよ・・・」(←しぶとい)
 後輩の家でハンバーガーをむさぼり食う私達は、くだらないことながら、何かをやり遂げたという満足感に包まれていました・・・・・・
 あれからもう何年経つのでしょうか。その頃の友人や後輩達とは今でも付き合いがあります。つい先日も足利の花火大会をダシに呑むために、わざわざ来てくれたヒトもいました。意味のないコトに熱くなってしまうことを我々大人達は、「無意味」の一言で片付けてしまうことがあります。いけないことだと反省しました。
 くだらなく意味のないことこそ、後になって意味のあるものに変ってくる。全てではないけれども、そんな可能性ってたくさんあるような気がしました。
 残り少なくなってきた「夏」を、楽しく過ごしていきなさいっつーの! 


You must crawl before you walk

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