133 12月04日

乱れ。 

 今でこそ毎日のように締めていますが、私が生まれて初めてネクタイを締めたのは、高校に入学した時です。そう、何を隠そう、私の通っていた高校もネクタイ着用の制服でした。ほとんどの諸君が経験したであろう、「ネクタイ結び技術習得の儀式」 が我が家でもありましたし、その後ひとりで何度も練習しました。そして、ピシっとネクタイを締めた、初々(ういうい)しい高校1年生斎藤が誕生しました。
 ところが高校生活にも慣れてくると、ネクタイ締めずに登校したり、ブレザーの下にワイシャツを着ずに登校したり、ビーチサンダルやブーツ履いて登校したりもしました。夏場はネクタイ無しでよかったのですが、エアコン設備なんてありませんから、教室内も我々も、「ぐでんぐでんのだぁ〜らだら・・・・・・」 状態でした。入学当初の気持ちは何処へやら、馴れ馴れしいどころか、軽々しい高校1年生斎藤の誕生です。
 それと比例して気持ちが抜けていったのを覚えています。要するに、「服装の乱れは心の乱れ」 そのものだったのです。しかしながら、周りのオトナ達に注意を受けると、「何言ってやがんだい、ヒトは見かけによらぬものって言葉を知らないのか。ヤル時はヤルんだよ!見てろよ!」 と、息巻いていました。哀れなヤツです。だって 「ヤル時」 自体が存在しないのですから、見てもらおうにも見てもらえません・・・・・・。クチサキバカリノダメオトコ、とでも言っておきます。
 「先生、駅から学校までの道にゴミが散乱してます」 先日、こう声をかけてくれたヒトがいました。駅から学校までの道のりなのですから、当然本校生徒が無関係というワケにはいきません。諸君の何人かがしているみたいですが、教室の床にゴミを捨ててしまうヒトが、走行中の車から平気でゴミを捨ててしまうようなオトナになっていくのではないか、と、ちょいと心配しています。
 放課後の教室を見ると、ロッカーの中、机の中、ヒーターの下、机の脇のコンビニ袋の中・・・・・・、ちょっと目線を変えるとあらゆる所にゴミが残っています。うーん、やはり諸君の中から、車からゴミを捨てるヒトが生まれて来るというコトでしょうか。誰だ?悲しいことです。
 そういった何名かも含めて、まだまだ心が乱れているヒトが多いようです。諸君の心が乱れているから、服装が乱れ、教室も乱れていくのでしょう。ロッカーの上や中身はもの凄い状態です。ちょっと振り返って見てみなさいって。ね・・・・・・。
 これらの例から考えて、逆に環境の乱れが無くなっていけば、心の乱れも無くなっていくのではないでしょうか。
 ゴミを見つけたら見過ごすのではなくて、自然と拾えるヒトって素敵です。
 やはり素敵に卒業してもらいたいのでした。
 試験3日目。乗り切れ。 


なんとかなるって

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