169 02月26日

本音でも語ってみるか。 

 今日はちょっとマジメな話。
 クラスの担任をする上で、一応私なりのスタイルというものがありました。毎年毎年、どんなクラスを担任しようともやっていたコトです。
 朝は8時40分のチャイムと同時に、SHRが始まります。もちろん誰一人、私語をしているヒトはいません。みーんな前向いて私のおーきな顔を見ています。学級通信を配り、必要に応じて読み上げたり、黙読してもらったりします。一通りの連絡事項の後、号令をかけてもらうと、チャイムが鳴らなくても皆勝手にパラパラと本を読み始めます。朝読の10分間は、ページをめくる音しかしません。マンガ等ではなく、皆ちゃんとした本を読みます。そのために面白そうな本を買い漁ってくる私です。
 職員室なんかで食べてもおいしくないし、面白くないので、昼休みはオカズをあげたりもらったりしながら、教室で食事をします。見張っているわけではなく、フツーに生徒と遊びたいし、日常を観察したいという思いからです。あ、放送で生徒を呼び出さないのも私なりのスタイルです。なるべく頻繁に教室に顔を出す。少しでもお互いの距離が縮んでいく方法です。
 終礼の準備ができると日直が職員室に呼びに来ます。ちなみに終礼の準備というのは、「清掃当番が全員着替えて座っている」 「それ以外の生徒は制服をきちんと着て、机の上にカバンを置いて座っている」 「床の上に紙切れ一つ落ちていない」 「黒板には日直に渡しておいた終礼事項が書いてある」 といったモノです。この準備が出来ていないと終礼を始めません。日直に呼ばれて教室に入ったあと、プリクラの切れ端ひとつ落ちていたり、誰かが立ち歩いていたりしたら、その場で職員実にUターンです。
 清掃は毎日必ず雑巾がけをします。そしてその後の放課後、その日や前日に遅刻や欠席をしてしまった生徒達は、教室の窓拭きをします。遅刻で1枚、欠席で2枚、ぬらした新聞紙を使い、ピカピカに磨くのです。残り掃除ってヤツです。
 なんだか細かいようですが、これが私なりのスタイルってモノでした。そうそう、これだけはわかってくれているかと思いますが、毎日学級通信を配る、というのも私なりのスタイルです。
 諸君を担任することが決まった時、これら私なりのスタイルをどうしよう、と真っ先に考えました。私なりのスタイルにはめてしまおうか、逆に私が諸君のスタイルにはめてもらおうか、と。けれども、諸君とは全く接点がなかった私です。上に書いた私なりのスタイルは、人間関係が出来ていればこそ、やっていけたスタイルだと思います。人間関係が全く無い諸君が、こーんな面倒なコトやってくれるハズありません。それなので、「とりあえず人間関係を作っていくか」 というところから、7組の担任を始めました。そういった中で、私なりのスタイルを出来そうな部分からやっていこうと思いました。
 んで結局・・・・・・、なーんもできてねーでやがんの。お前らしっちゃかめっちゃか過ぎだ。結局最後まで、机を運んでの放課後清掃はできねーし、朝礼や終礼で、皆が前を向いて口を閉じていることもできねーし、欠席遅刻早退がゼロという日もねーし、全員がきちんとした服装でいることもできねーし、頭髪違反者がいないということもねーし、教室の床にゴミを散乱させない、ということなんか全くできねーし、てか、散乱というよりも、産卵だな。ゴミがゴミを生んでいるようなんだもん。
 てか私の力不足でした。
 残り3日。更に更に更に慎重に。 


私「なんで私には才能がないんだろう」 母「まだ見つかってないのよ」

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