49 01月30日

下線部について考えてください

 今回はボランティアに関したことの最終回にしようと思ったのですが、あまり
にも色々なことが起こりすぎて、ちょっくら書いておきたくなったので、別なこと
を書かさせてもらいます。
 先日、東京の新大久保という駅(新宿駅のすぐ近くだ)での出来事は諸君の
耳にも入っていると思います。万が一、知らないという者がいる場合を考えて、
簡単ですが紹介します。
 ホームで知人とお酒を飲んで酔ってしまったためか、線路に転落した人がい
ました。その人を助けようと、二人の男性が線路上に降りたのですが、緊急避
難場所が遠かったり、タイミングが悪かったりといったことから、結局助けること
ができずに三人とも命を落してしまいました。この三人には全く面識がなく、助
けに降りた二人は横浜市の四十代の男性カメラマンと、都内の外国語学校に
通う二十代の韓国人青年でした。
 このニュースは国内でもかなり大きく報道されました。全く見ず知らずの他人
の命を救うための、まさに捨て身の行動でした。韓国人の青年に関しては、異
国の地においての人種を越えた勇気ある行動が、母国でも大きく報道されまし
た。
 助けに降りた二人の男性は、日頃から正義感が強く、そして人に対しては、
常に優しい人だったといいます。
 この報道を聞いた時、なんだかとてもいたたまれない気持になりました。せめ
て誰か一人でも助かっていればこのような気持ちにはならなかったと思うので
すが、三人とも命を落してしまった今となってはなおさらです。日頃から諸君に
「常に他人のことを考えられるように」なんて話をしていますが、この人達はそ
れを実行した人達なのですよね。正直な話、言葉に詰まります。複雑な心境
です。
 そんな中、昨日神奈川県の高校生が、やはりホームから線路上に落ちた友
達を助けたといった報道がありました。時期が時期だけに、かなりひやっとしま
したが、幸いこちらの方は二人とも無事だったとのことです。
 身長180センチの生徒が、身長170センチの友達をあおむけにして持ち上
げたというのですから凄いものです。
 たまに桐生駅に放課後の見回りに行き、諸君のことを眺めていると、とても
他人事のように思えません。更に複雑な心境になりました。
 今回のことで私自身を含めて、諸君にも考えてもらいたいことができました。
何か急を要することが起きた場合、自分自陣はどんな行動がとれるのだろうか、
ということです。先の新大久保での事故や、神奈川県の高校生の話ではあり
ませんが、「とっさの行動」というのはどんなものなのでしょうか。自分自身が
急を要する場面に出くわした場合、いったいどういう行動を取るべきなのか。
そして日頃からどういうことに心掛けていくべきなのか
、ということについて少
し考えてみたいと思います。今週中にノートは返却するので、月曜日に提出し
てください。

献血献血献血・・・

 先日の献血には、多数のご協力ありがとうござました。それに伴って献血の
話をひとつ。
 年間を通して輸血用の血液の需要はほとんど変わらないといいます。しかし
ながら寒さの増すこの時期は、献血をしてくれるヒトが年間で最も少なくなって
しまうとのこと。しかも新鮮な輸血用血液は保存が利かないのだそうです。と、
なると答えはひとつ。「献血するなら冬にしろ」ですね。こんなことを書いていた
ら「同情するなら金をくれ」なんて台詞を思い出してしまいました。来年度もドク
ドク献血しましょう。(できるヒトはね)

国際社会は複雑です・・・

 インド西部で起きた地震による死者は、現在6200人余りが確認されている
ようです。インド政府の見通しでは最終的に1万5000人を越えてしまうだろう
とのこと。そんな中、日本からの救援部隊はインド政府のビザがおりずに、入
国できない状態にあります。
 1970年に中国南部でM7以上の地震が起きていたことが、昨年公表され
ました。当時は閉鎖的な国際社会の中、中国政府は他国からの侵略を恐れ
て、2日後、ごく簡単に報道しただけだったとのことです。結局1万5000人余
りの死者を出してしまいました。
 何かしてあげたくても何もできないといったことはたくさんあるのですね。とり
あえずは教室の魚の貯金箱が、日々重くなっているようです。今はそれしか
できませんかね。

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