058 07月06日

とろける。 

 先日、我が家で久しぶりに宴(うたげ)をやりました。メンバーは魚民の会番外編ってな感じです。外に呑みに行っちゃうと、また「彼」が登場して、記憶も携帯もなくしてしまいます。安全面を配慮しての宴です。なんてね。
 基本的に毎回出すものは決まっています。我が家の定番その一は湯豆腐です。10数年前に足利に越してきた時、何軒もの豆腐屋を探しました。そして出会った極上の木綿豆腐で作る湯豆腐です。なべの中は、ダシこんぶとその豆腐だけです。余計な具は一切入れません。熱くもなくぬるくもない、食べごろを見切って京風のタレでいただきます。木綿豆腐なのに、ぷるるんのつるるんです。
 定番その二は網焼きです。卓上に置ける七輪に炭火を入れて、なんでも焼き焼き大会です。なんでも焼くとはいいますが、「え、そんなモノも焼いちゃうの」 といったモノが結構おいしかったりします。いつもは↑の足利の豆腐屋のがんもや油揚げを焼くのですが、当日は売り切れていたため、以前京都の豆腐屋から取り寄せてストックしておいた、大判油揚げを焼きました。たっぷりの刻みネギを入れたショウガ醤油にジュワッっとつけてサクサクッといただきます。
 実はその日まで、「焼いたらうまいものはなんだろう」 と、数日間考えていました。そしてたどりつたのが今回のイチオシでした。その昔、馴染みの寿司屋で大将が、「これ食べてみな」 と言って出してくれたのは、見たこともない色をした不思議な握りでした。醤油をつけずにそのまま、と言われたので口に放り込みました。放り込んだ瞬間に、「ふわぁ〜、とろぉ〜っ」 と消えてなくなりました・・・・・・。激ウマでした。そうだ、あの一品で行こう、と思いました。
 その時の一品とは、大トロの漬(づ)けを軽くあぶって握ってくれたものでした。それをやっちゃおうと思ったのです。そのまま刺身で食ったら最高に美味いであろう大トロを買ってきました。それを醤油に酒を入れた漬けダレに程よく漬けておきます。味がしみこんだあたりで網に乗せ、軽く表面をあぶってから口に放り込みます。放り込んだとたんに、そのままとけてなくなってしまうような食感・・・。「こんなに美味いモノがあったのか・・・」 と極上の幸せを感じてしまう一品でした。うしし。でもね、大トロは一切れ200円ちょっとするので、あまり買えなかったのね。んだから一人一口づつになっちゃった(悲)。
 その他は、私がハマっているネギや青唐辛子を出したり、当日仕込んだ野菜の洋風浅漬けやら、沖縄料理やらを出しました。また、来てくれたお客さんが気をきかせて差し入れてくれた手料理やらナニヤラで、座卓の上がいっぱいになってしまいました・・・・・・。ありがとうございますだな。
 私の記憶はここまでです。後は 「彼」 の登場(結局登場してんじゃん)となったようです。そこから先のことは私にはわかりませんが、「彼」 はおとなしく座敷で撃沈クンになっていた模様。ま、なにはともあれ、気の許せる仲間達との呑み会って楽しいです。あ、卒業生も来ていたので、諸君も卒業したら参加するべし。
 ぢゃな。
 試験最終日。ぶんぶん回せ。 


木々は強さの象徴だ。木々を見たら、あなた自身の強さに意識を向けて

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