145 01月11日

おにーさんおねーさん。 

 始業式明けいきなりの3連休を諸君が過ごしているウチに、2日間の入試が終了しました。受験生の総数が3000人弱にもなるので、とても我々職員だけでは対応し切れません。ですから、毎年クラスの中から、手伝いをしてくれる係生徒を選び出すのが、担任の仕事でもありました。「誰に頼もうか・・・」 「従来通りクラス役員からか・・・」 「いや、公平にくじ引きもいいか・・・」 実は今まで結構頭を悩ませていた私です。2学期最後のホームルームで、今回はその係生徒がすんなりと決まってしまいました。その日のことは、諸君の記憶にも新しいでしょう。
ホームルームの数日前、諸君の中から、「高校生活も最後だし、何か学校に恩返しもしたいので、入試の手伝いがしたいです」 という申し出がありました。以前行われた入試体験も含めて、今年の係生徒は学級役員から選んでいこうかなぁ・・・、ということをぼんやりと考えていた私にとって、この申し出はかなり衝撃的(大袈裟かな)なモノだったのです。「テメー、役員から選ぶなんてナニ手抜きしようとしているんだよ、このくそたく!もっと生徒と向き合え!」 という言葉が頭の中に聞こえてきたのですもの。
 諸君がなんだかんだと過ごしてきた高校生活も、もう最後です。同じような気持ちを持っているヒトが、他にいたとしてもおかしくありません。ちゃんとハナシをすれば、他にも係生徒の申し出をしてくれるヒトがきっといるはずだと思いました。それで先日のホームルームに話が戻ります。
 あの時はわらわらとした雰囲気の中、私の心の中の嬉しさがあまり伝わらないウチに決まってしまいましたが、定員以上の申し出にかなり喜んでしまった私がいたので、今日はこんなことを書いています。どーしてそんなに喜んでしまうかって・・・、答は簡単です。10年以上この学校で担任を持ってきましたが、申し出だけで係生徒が決まったなんていう経験は今回が初めてだからです。諸君の素敵な部分に気がつかないまま卒業させてしまうところでした。
 そういえば私自身が中学や高校を受験した時、やはりその学校の生徒さん(センパイになるかもしれないおにーさん)が、入試の手伝いをしていました。しーんと静まり返る教室の中、試験監督の先生から問題を受け取り、それを配っている姿を見て、緊張しながらも、「かっこいいおにーさんだなぁ・・・、よーし、俺も絶対受かってあんな風になってやるんだ」 と試験に対する闘志を燃やしていました。結局そこは落ちてしまいましたが・・・。あ〜あ、駄目駄目ぢゃん。
 昨日は諸君の中から、合計6人のかっこいいいおにーさん達が手伝いをしてくれました。仕事自体は単調だったかもしれませんが、確実に学校に恩返しが出来ているハズです。あ、入試体験の時には2人の素敵なおねーさんが手伝いをしてくれましたよね。本当にありがとうございました。
 今週も始まっちゃいました。残された登校日数23日、他の諸君達の素敵な部分も探していきましょ。 


どんな道を選ぶかではなく、選んだ道でどれだけやるか

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