047 06月17日

自分確認。 

 新聞記事を2つ紹介します。

『4月13日午後2時45分ごろ、山口県下関市川中本町の市立川中中学校の 校舎内で、3年生の女子生徒(15)が首をつっているのを捜していた別の 生徒が見つけた。女子生徒は病院に運ばれたが間もなく死亡した。 下関署は自殺とみて詳しい経緯を調べている。▼同校の説明によると、女子生徒はこの日午後、放課後の吹奏楽部の 練習に遅れ、別の生徒にとがめられた後、急にいなくなった。 ほかの生徒らが捜し始め、校舎の3階から屋上に上がる階段の手すりに 制服のネクタイをくくりつけ、ぐったりしている女子生徒を見つけた。▼同校の校長は「これまでにいじめがあったとは聞いていない。悩みなどの 相談もなかった」と話している。』 ←4月29日の記事
『下関市内の中学校で4月、3年生の女子生徒(15)が自殺した問題で、同市教委は5月27日「自殺の背景にいじめがあった」と発表した。これまでは「いじめは認識していない」としており、両親らの強い反発を受けていた。学校長や市教委の担当課長らは26日夜、女生徒の自宅を訪れ「認識が甘かった」と陳謝している。▼会見した松田教育長によると、19日に全校生徒約700人と保護者あてにアンケートを実施。23日までに574人から回収、記述した166人のうち48人の生徒が自殺した女生徒について、周囲から「きもい」「うざい」「あっちにいけ」などの言葉を浴びせられていた―――と答えたという。▼松田教育長は「当初の学校側からの聞き取り調査ではつかめなかったことが、アンケートで判明した。言葉によるいじめはあったと認めざるを得ない」と述べた。早い時期に両親らに謝罪するとしている。▼女生徒の父親(48)は「こちらの主張が正しかった。市教委がいじめはあったと認め、謝罪した以上、もう何も言うことはないが、なぜ、もっと早く…という気持ちは残る」と話している。』 ←5月29日の記事

 わかりますよね。この2つの記事は同じ出来事に関した記事です。彼女はどんな気持ちでネクタイをほどき、階段の手すりに結び付けたのでしょう。そしてどんな気持ちでそこに頭をくぐりつけていったのでしょう。たった15年しか生きていない小さな心の内を、誰にも相談できずに自分ひとりで苦しみながら、最後の決断を下してしまったのです。どんなにつらかったことでしょう。どんなに悲しかったことでしょう。私はこの記事を読んでいるうちに涙が出てきてしまいました。
 いじめの事実をすぐに認めることが出来なかった学校側に対する意見もありますが、今回はそれには触れません。それよりも無責任に軽率な発言を繰り返していたであろう、彼女を囲むクラスメイト達の存在と、その事実をわかっていて放っておいた人達の存在が悲しくて仕方がありません。どちらもある意味殺人者です。
 1年1組100点満点で終わった生活実習を含む1週間がありました。そしてその実習の時、3日間一緒に過ごした友人達の、良い部分も悪い部分も見てしまった諸君がいたはずです。実は実習から1週間経ったこの時期は、そういったことがもとで、お互いの関係に 「ねじれ」 が生じてくる時期でもあるのです。
 ↑の記事にあった、「きもい」 「うざい」 等は、意図的(いとてき=わざと)に発した言葉だと思いますが、諸君が無意識のウチに発した言葉や携帯サイトへの書き込みが、結果的に同じことになってしまっていることがあるかもしれません。それが意識的な言動だとしたら最低です。1組にいて欲しくありません、てか私の近くに存在してほしくありませんね・・・。この事件を機会に、もう一度、自分が他人を傷つけていないか、最低のニンゲンになっていないか、殺人者になりかけていないか、自分の言動の再確認をしてもらいたいと思った私です。
 良い週末を。 


今日はときどき雲を見つめる日。雲に聞いてみよう、「なにかメッセージはないか?」って。思いがけず、素晴らしい発見が待っているものだ

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