066 07月14日

全国的に入手困難中。 

 南アフリカ共和国の元大統領だったマンデラ氏が、先月ノルウェーで行ったスピーチを紹介します。

『サウスアフリカのヨハネスブルグからノルウェーのトロムソまで、実に長い旅でありました。しかしここまで来られた事を幸せに思います。このコンサートを行うことで、みなさんは世界に対し、トロムソが貧困をなくしたいという意思があるという強いメッセージを発しています。そのことに今夜、みなさんは誇りをもってください。▼今日、私たちの住む世界は大きく二極化しています。この世は、科学技術が高度に発達していながらも、いまだに薬が手に入らないために、数千万もの子どもたちが死んでいく世界です。知識と情報がめざましく高度化しながらも、いまだに1億人もの子どもたちが学校に通えないでいる世界に私たちは住んでいるのです。▼私たちの住む世界では、エイズの蔓延(まんえん=広がっていく)の恐怖が私たちの生活の隅々にまで染み渡っています。その一方で、数千万人のHIV感染者が必要とする治療やサポートに必要なお金の額よりもっと多くのお金が武器に費やされています。この世は大きな約束と希望の地です。しかし同時に、病と飢えと絶望の世界でもあるのです。▼3週間後(先日のサミットのこと)、世界のリーダーがスコットランドに集まります。彼らはおそらく、世界がこれまでに直面した最も重大な問題に立ち向かうことになるでしょう。どうすれば世界から貧困をなくすことができるのか?私たち共通の未来は、このリーダーたちの働きにかかっているのです。今こそすべての人類の未来のために希望と可能性のドアを開く、歴史的なチャンスです。歴史と次の世代の子ども達が現代をどう判断するかは、数週間後に世界のリーダー達が下す決議にゆだねられているのです。わたしたちの子どもたちの命を救うよう、強く求めます。全ての子どもたちに健康を。もう少しで手が届くのです。何をしなければいけないか、何を犠牲にしなければいけないかもよく分かっています。そのために今必要なのはリーダーシップ、洞察力(どうさつりょく)、それに政治的勇気です。▼今夜、トロムソでみなさんとお会いするために、みなさんにアフリカそのものをつれてきました。私たちとみなさんの土地は遠く離れていますが、同じ人間性をもっていることを知っています。今週はトロムソのみなさんがその心を実証してくださいました。エイズの蔓延によって私たちが直面している課題が、実は地球上すべての人類にも影響してくる問題であることを、みなさんは理解してくださいました。▼アフリカで私たちが抱える苦しみを共有することで、みなさんは私たちに希望と、可能性ある未来を広げてくださっています。この同じ人間性のもとに団結し、同時にまだまだ多くの課題が残されていることに気づきます。世界を二分する不平等によって、感染病に苦しむ何千万人もの人々は投獄されつづけ、その人生の可能性は奪われつづけてしまいます。世界中で確かに高まりつつあるうねりと共に、ぜひみなさんも声をあげてください。勇気と行動する意思を持たない限り、それだけ私たちの兄弟姉妹、子どもたち、孫たちは死を強いられることになるのです。この時代が歴史として振り返られるとき、私たちは世界の危機から背を向けた世代として記憶されることになるのでしょうか、それとも正しい道を選んだと記録されるのでしょうか。▼私たちが共有する人間性とそれにともなう全てのことを、勇気をもって認識して下さったトロムソのみなさんに感謝します。▼おやすみなさい。 ありがとうございました。』

 ほっとけない運動に参加希望の20数名のヒト達、ホワイトバンドの予約電話はしましたか。早くしないと今月中にイケてる人類になれませんよ。イェーイ!


他人の視点を受け入れる訓練が大事。精神も体と同様、ストレッチをしないとどんどん固くなってしまう

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