135 12月01日

どっちを選ぶかな。 

 西洋のとても有名な物語のひとつ、「イソップ物語」 の中のあまり知られていない話に、こんな一節(いっせつ)があります。
 『キツネはぶどうの房(ふさ)を取ろうとして、何度も懸命に試(こころ)みましたが、どうしてもぶどうに手が届きませんでした。それで、「あのぶどうはすっぱいに決まっている」 と言って帰っていきました・・・』
 このキツネは自分でできなかったことを相手のせいにして、「あのぶどうはすっぱいんだ、食べる気がしないんだ、食べる値打ちはないんだ」 と言って自分を慰(なぐさ)め、納得させようとしたのです。さて、こういった経験、諸君にはありませんか?別な言葉で言い換えると 「負け惜しみをした経験」 です。ちなみに心理学では、こういった行為を 「合理化」 と言うそうです。
 諸君は約1年前に、高校入試というものを経験してきています。第一志望校に受からなくて 「あんな学校は初めから受かるつもりなんてなかったんだ」「あんな問題出来る方がおかしいよ」 なんて言ったり思っていたりしていたヒトはいませんか。
 入試だけに限られたことではありません。高校に入学して定期試験を返されたり、通知表を受け取ったりする度に 「いい成績を取れるはずがない」「取れるほうがおかしい」 なんて言っているヒトはいませんでしたか。それどころか、毎日のように 「あーじゃねーの」「こーじゃねーの」 と、「負け惜しみ」 を言っているヒトはいませんか。こういったときの気持ちは、「イソップ物語」 のキツネと同じことになります。そう考えると、現代の社会に、「イソップ物語」 がいかに広まっているか、ということがわかってきますね。
 実は私には、イソップキツネだった経験が非常にたくさんありました。けれどもそのうちに、この行為は非常に格好の悪い行為だということに気がつきました。そしてそんな時は 「出来なかった原因は自分にあるんだ。この現実をしっかりと受け止めて、自分を高めていくしかないんだ」 と、はっきり自分に言い聞かせるようにしました。肝心なのは現実をしっかりと見つめることだと気がついたのです。「あ〜俺には力がなかったんだ。こんな思いはもうしたくないから、これから努力して鍛(きた)えていくぞー」 てな考えを持っていければ良いのです。困難に立ち向かっていくことこそが 「イケていること」 だと気がついたのです。
 人間なんて弱いものだから、周りに流されようと思えば、とことん流されてしまいます。「別にどうでもいいや、なるようになれ」 なんていうのは、その時その時は楽かもしれませんが、その後には120パーセント悪い結果が待っています。そんなワケで今日は、「現実は現実としてしっかりと受け止めて、更なる自分自身のステップアップのためのきっかけとすれば良いのだ」 というハナシでした。ちょっと難しかったですか?自分に正直に何事にも立ち向かって行けば良いのです。世の中なんて、立ち向かうか逃げるかの2つの選択肢しかないのですから・・・・・・。
 逃げて負け犬になるのなら、私は立ち向かって人間のままでGO!を選択します。
 あ、12月の予定は後で載せますね。
 試験1日目。立ち向かえ。
 ぢゃな。 


いくつになったって、人生はやりなおせるよ

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