171 02月13日

さむっ。 

 さ、今週も始まっちゃいました。ウィンタースポーツ教室もあります。いくぞー。あ、ウィンターといえば・・・。
 南関東から北関東に移り住んで、もう10数年が経ってしまいました。真夏の暑い時には、「くそ熱(「暑」を通り超している)ちぃ〜なぁ。早く冬にならないかなぁ」 と思うのですが、冬になると夏が恋しくなります。自分勝手ですね。それはさておき、春も間近なのですが、私は寒くなると一人暮らしを始めた時のことを思い出すのです。
 埼玉県の浦和市(現さいたま市)から通っていた時、帰りの電車は、下りが来れば小山回り、上りが来れば高崎回りといった具合に、先に駅に来た方面の電車に乗って帰っていました。「そういえば、この辺のアパートの家賃相場はいくらぐらいなのだろう。今日の帰りにでも調べてみよう」 と思いついたその日は、小山回りの電車に乗りました。適当に近くのにぎやかそうな駅として、なんとなく選んだのが足利駅でした。ちなみに、学校のある駅には住むつもりはありません。悪いことできませんしね・・・、あは。
 駅前に降り立ち、ぐるーっと見回して不動産屋を探したのですが、見当たらないので適当に歩き始めました。十数分歩いたところで、やっと一軒の不動産屋を見つけました。
 「すみません、部屋を探しているのですが」 「はい、お一人ですね。これなんかどうですか、ロフトやエアコン付きですよ」 「い、いや、そんな立派じゃなくていいです。古くてトイレがくみ取りでもなんでもよいので、安い部屋を・・・」 「あ、そういうところですね。ありますよ。今から見にいきますか」 「い、行きます行きます」 
 案内されたのは一軒家でした。同じ敷地内に住んでいる大家さんになるおばあちゃんがひとりで住んでいます。どこの部屋も床はPタイル(教室の床と同じ)で、冷たい感じがするのですが、六畳、四畳半、台所、水洗トイレ、風呂といった間取りはナニ気に魅力的です。
 一歩、二歩と家の中を歩き回ると、所々床がきしんでへこみます。窓は大きくあるのですが、大家さんの家に邪魔されて、ほとんど日当たりはありません。建てられてから数十年は経っているであろう、その物件を、さてどうするものかと迷いましたが、家賃とお風呂を見た瞬間に借りることに決めました。
 もともと風呂の無かった家の外側に、ムリヤリ付け加えたようなその風呂は、台所の勝手口を一旦外に出てから風呂に入るアプローチをします。そしてもう一枚のドアを開けるとそこが風呂場でした。トタン板に囲まれたような壁、床はほぼコンクリートむき出しです。どういうわけか風呂の入り口の反対側に、もう一枚ドアがついていて、開けると大家さんの家の裏庭がありました。そんな中にちょこんと湯船、風呂釜、水道があるだけという、非常にシンプルなこの風呂のどこが気に入ったか・・・・・。
 木製(ひのき?)の楕円形(だえんけい)湯船(ゆぶね)に一目ぼれをしました。お湯はやわらかくなるし、香りはつくし、ドアと窓を全開にすれば、気分はもうプチ露天風呂です。案の定、住み始めた後は、朝だろうが夜だろうが、夏だろうが冬だろうが、「ふゎぁぁ〜〜っ」 とため息つきながら湯船につかっている私がいました。
 家賃は二万五千円也!
 あ、なぜ寒くなると一人暮らしを始めた時のことを思い出すか、ということまで行き着けませんでした。また今度ね。
 シャワーなんか無くても、快適な空間だったなぁ・・・。
 ぢゃな。 


続けたって、いいことがあるとは限らない

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