072 07月31日

登校日じゃー。 

 はい、どーも。野球部のヒト達が頑張ってくれましたので登校日が繰り上がっちゃいました。
 さて、夏休みに入って昨日までで9日間が終了しました。補講だなんだで登校していた諸君もいましたが、今日までどんな感じで過ごしてきたでしょう。私はというと、ほぼ毎日出勤していました・・・・・・、てなハナシをしようかと思ったのですが、おとといの土曜日はプチっと不思議な体験をしたので、今日はそんなハナシをしてお茶をにごしておきます。
 昼前に電車で出勤しようかな、(帰りは小一時間程走って帰るので)と思い駅に行ったら、これから専門学校に行くところだ、という元の教え子のK君と同じ電車になりました。初めての共学世代の彼は残念ながら途中で本校を辞めてしまったのですが、その後夜間高校を卒業し、整体師を目指して目下勉強中です。その日は試験だということで、車内で問題集を開いていました。在学中の彼からは想像できない姿です。
 駅に着いたのでK君と別れて列車を降りました。たまには寿司でも食べたいなぁ、と街中を適当に歩いていると、私の脇に停まった車の中から 「せんせぇ〜」 との声がしてきました。窓の中を覗くと、そこには最後の学ラン世代を受け持った時の教え子、S君の顔がありました。大きな声では言えませんが、在学当時飲食関係のアルバイトを深夜から朝までやっていた彼です。授業中は全く起きないものの、毎日必ず放課後は残って、その日のノートを写していましたっけ。「うわー、久しぶりだね、今度飲みにいこうじゃないか」 なんて会話と携帯番号を交わしてから別れました。
 どこの寿司屋に入ろうかな、と数件の寿司屋の前をふらふらした後、以前に宴会か何かで利用したことのある寿司屋に何気なく入りました。メニューの中から手頃なセットを注文し、ちべたいモノを飲みながら一貫づつ握ってくれる寿司を味わっていると、カウンターの中から 「もしかしたらサイトウタク先生ですか?」 との声がしてきました。「その質問は正解です」 と答えたあとカウンターの中のその声の主を見ると、↑と同じ、最後の学ラン世代の教え子のI君が寿司を握っていました。
 ウチのクラスではなく調理科だった彼ですが、国語を教えていましたし、大きな声では言えない校外活動も盛んにしていて、謹慎処分にも入ったことがある彼のこともよく覚えていました。卒業後は都内の寿司店に修行に出て、数年前に桐生に戻ってきたとのことでした。一人前の寿司職人になっていた彼の姿は凛々(りり)しかったです。寿司の味は最高、ちょいと高めでしたけど、納得の味でした。
 なんだかんだとこの仕事に就いて結構長い間を過ごしていますが、一日で元の教え子に三人も会うなんてことは初めての経験でした。それに加えて皆の成長ぶりを知ることができたのが嬉しかったですね。諸君も数年後には同じようになっていくのでしょう。楽しみです。
 私がたまたまあの電車に乗らなければK君に会わなかったでしょう。寿司屋に行く道なんか何通りもあるのに、私がたまたまあの道を歩かなければS君に会わなかったでしょうだ。数件ある寿司屋の中から、私がたまたまあの店を選ばなければI君に会わなかったでしょう。いくつかの偶然が重なった一日だったのです。
 人生って不思議だし、やっぱり楽しいんじゃねーかな・・・、と感じた一日でした。
 さ、梅雨も明けました。これから夏本番です。始業式は8月28日、通知表や体操着や宿題や頭髪黒染めやその他モロモロを忘れずに。
 良い夏休みを。
 ぢゃな。 


臆面もなく、一度捨てたものを拾う。一度決めたことを変える

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