101 10月06日

こいばな4。 

 はい、週末です。残念ながら本日予定されていた体育祭は、連休明けの10日に延期となりました。そんなワケで今日は例のオハナシの続きでも読んでくださいな。

 高校1年生のある日、当時好きだった 『子供ばんど』 というバンドの無料ライブが池袋のヤマハ楽器である、という情報を得ました。金なし暇ありの高校生にとって、タダほどありがたいことはありません。しかし学校があるので間に合いません。そこで彼女と相談・・・・・・。
 「行きたいよなー」 「○○ちゃんも行くってさー」 「休んじゃうか」 「えー、T中先生に悪いよ」 「なんだよ、俺の担任だぞ」 「だっていい先生じゃん」 「そうだよな」 「そうでしょ」 「・・・・・・・・あっ!」 「なぁに?」 「わからないように早退しちゃえ」 「それってヒドイよね」 「なんだよ、俺の担任だぞ」 「だっていい先生じゃん」 「そうだよな」 「そうよ・・・・・・・・あん!」 「な、なんだよ?」 「やっぱり帰っちゃお。うふふ」
 というわけで、お昼頃に私達は学校を抜け出しました。実は初めてのバックレ・・・・・・。結構ウシロガミ引かれ引かれ状態だったのですが、電車に乗ってしまえばそんな気持ちはどこへやら。池袋ヤマハ楽器へGO!です。
 観ました!燃えました!最高でした!疲れました!シアワセでした!・・・・・・帰宅ラッシュの電車内で、人ごみにモマレながらの私達。
 「抜け出したのばれなかったかな」 「ばれないわけないじゃん」 「なんでー?」 「フツーに考えればわかるでしょ」 「あー、T中先生怒ってるかな」 「怒ってるわよ」 「ぶたれるかな」 「ぶたれるわよ」 「いたいかな」 「いたいわよ」 「なんだよ、ヒトゴトみたいに」 「だってヒトゴトだもん」 「おまえの担任は?」 「私明日休んじゃうもん」 「なんだよそれ」 「いーじゃないの」 「やだよう」 「じゃいってあげる」 「わーい」 「・・・・・・」 「なんだかT中先生をだましちゃったみたいだな」 「だましたんでしょーに!」
 翌日の朝、二人してT中先生のところ(何故二人してなのか、彼女の担任の立場は・・・)に行き、黙って帰ってしまったことを謝りました。
 「おまえらな、悪いことをするような付き合い方じゃだめだろ。もっといい付き合い方しろよ。いいよ、正直に来たのだから、今回は何も言わない・・・・・・」
 学校の近くで夜遊びをして帰る時、真っ赤な顔で酔っ払っているT中先生を駅でよく見かけました。こちらも同じような(・・・?)状態なので、こそこそっと駅で電車を待つのですが、今になって先生が飲みたくなる原因を作っていたのは我々だったのかなぁ、なんて考えてしまいます・・・。
 単なる偶然なのですが、その後私はT中先生と同じ大学、同じ学部に進むことになります。そして中学教師を経て高校教師となり、今はこうして諸君の前にる私がいます。その時、中学と高校の国語は勝手が違うだろうと、T中先生を訪ね、先生の書いた研究論文やアドバイスをいただきました。
 現在もT中先生は、神奈川県の国語教育関連でバリバリやってるんだろーなぁ、と思ってネットで名前を検索させてもらったら著書や研究論文が目茶苦茶出てきました。凄い!今は県の教育委員会にいるみたいです。あれからT中先生と連絡をとっていない私は失礼なヤツですね・・・。連絡とってみるかな・・・、と毎年思いながらスルーしてしまっていた私でした。
 良い週末を。
 ぢゃな。 


人生投げたらアカン!

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