159 01月18日

和歌とコラム。 

 はい、今週も後半戦に入りました。今日は先日16日の朝日新聞のコラム、「天声人語」 が面白かったので紹介します。新聞には名前が載っていましたが、ここではあえて伏せて紹介します。

 古今和歌集の仮名序に、印象深い一節がある。「やまと歌は、人の心を種として、万(よろづ)の言(こと)の葉(は)とぞ成れりける」。和歌は、人間の本性がことばという形にあらわれるものだという(『新日本古典文学大系』岩波書店)。
 それから約1100年の時が流れたが、人の本性の発露の器として、和歌は魅力を保ち続けている。東洋大が募った「現代学生百人一首」に、6万首以上の応募があったという。その入選作からは、時代と共に変わり、また変わらない人の本性と営みが垣間見える。
 〈好きだったその気持ちだけで十分と我に思わす六月の青空〉高2・佐々木○。〈降り立ちて遠くを見れば夕焼けに消えてくバスの孤独な陽炎〉高2・荒井○。人生の切なさは、いつの世にも変わることはないようだ。
 身の回りのものや仕組みは変わってゆく。〈パソコンで電子の海に組み込んだホームページは僕だけの船〉高3・山崎○○。〈「このままじゃあんたニートになるしかない」母の辞書に「冗談」は無い。〉高1・大日方○○。
 祖父母に向ける視線には、やわらかさがある。〈ばあちゃんが着ていたパジャマ手にとって毛玉の数ほど思い出あった〉高3・阿部○○○。〈笑み浮かべ稲刈眺む介護5の祖父暖かき陽の中にをり〉高2・穂苅○○。
 みずみずしい感性が光る。〈人間って皆個性を主張してなんだか似てる色えんぴつに〉中3・村尾○○。〈羽化といふその瞬間の危ふさに力漲る蝶の前足〉大3・花俣○○。羽化を待つような不安と期待とが、若い心には、宿り続けてほしいものだ。

 ↑諸君とほぼ同世代のヒト達の作品です。どうでしょう?
 それはさておき、こういった新聞のコラムは入学試験に使われることもありますし、読んでおくと面接試験で役立つこともあります。そして自分自身の文章力の上達にもつながります。
 日常生活の中に、「新聞のコラムを読む」 という習慣を取り入れることはかなり有効です。今こそチャンス。
 ぢゃな。 


世の中やってみなわからへんこともある

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