160 01月19日

屋上海岸。 

 はい、週末です。週末のお馬鹿話プチ復活です。ほぼ1か月前の続きになります。せっかく自分の部屋をゲットしたのに、引っ越すハメになってしまった高校生斎藤のオハナシ。

 引っ越した先は、駅の反対側に建つ五階建てマンションの五階の一室です。駅からは徒歩10分程度、すぐ近くにはこの後通うことになる大学のグラウンドや校舎もあり、環境は良さそうです。すぐ隣に東名高速道路がびゅびゅーっと通っていることを除けばね・・・・・・。時速100キロで走る車やトラックの姿が24時間見えてしまうというのは結構エグいモノです・・・・・・。
 さて部屋です。母、兄、私の三人で、一部屋づつ使うことになりました。南向きで、しかも四方を壁や窓に囲まれた六畳間は、当然のように兄に持っていかれました。私の部屋も南向き六畳間なのですが、ふすま一枚はさんだ隣は母の使う四畳半(ちなみに母の部屋は窓無し。電気を消すと真っ暗・・・。こんなのアリ?)なので、もちろん密室感はナシです。音楽をバンバン聞いたり、○○をバンバンしたり・・・(?)、は出来ない部屋です。せっかく団地住まいの時に落ち着く部屋をゲットしたというのに、再びふりだしに戻ってしまった気分でした。
 夏場は暑いので窓を開けますが、そうすると今度は高速道路の騒音でイライラしてきます。だったら閉めておけばいいじゃねーか、と思うかもしれませんが、扇風機などという文明の利器(りき=便利な発明物)が存在しない我が家の夏は、窓を開けるのが当然でした。「扉を開けた冷蔵庫の前にしゃがむ」 「水風呂に入る」 「寝付くまでウチワであおぐ(寝つくと同時にウチワが止まる・・・。合理的だな)」 の三つが夏の斎藤家の風物詩です。ちなみにエアコンがある家に住めるようになったのは、大学を卒業して浦和(現さいたま市)に越してからです。
 夏場は幼稚園からの友達、K玉君と一緒に過ごすことが多くなりました。どういうワケかくだらないモノに関した価値観が似通ってしまっている我々のその夏のテーマは、「日焼け」 でした。
 「プール行くか?」 「いや、面倒だし金がかかる」 「ベランダは?」 「手すりがあるからシマシマに焼ける」 「屋上は?」 「上がれないでしょ」 「いや、5階の廊下の壁を乗り越えた外側にハシゴがついている」 「それって行っちゃいけない屋上じゃん」 「うん」 「でもよさそうだな」 「でしょ」 
 バスタオル、日焼けオイル、飲み物を抱えて我々は屋上へと向かうハシゴを登りました。もちろん屋上に壁や手すりはありません。壁のない360度の眺めの中で横になりました。
 「眠いなぁ」 「うん、寝ようぜ」 「ほい・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「高速道路の音がウルサイなぁ」 「いやいや、よーく聞くと波の音に聞こえねーか?」 「んな馬鹿な・・・」 「ほら、ささあぁぁーって・・・」 「そんな無茶な・・・。あ、ホントだ」 「でしょ」 「た、多少の無理はあるが、波の音だ」
 車の騒音を無理やりに潮騒(しおさい)に仕立てて、何度となく 「屋上海岸(波の音付き)」 を楽しんだ我々でした。
 しかし、そんな我々におそいかかるモノが・・・・・・
 なんだ、また続くのかよ。
 あー、続くとも。
 よい週末を。
 ぢゃな。 


小さくてもええから夢を「かたち」にしてみぃー!!

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