182 02月22日

4日目。 

 はい、修学旅行3日目(日本時間の気持ちでは4日目ね)です。まずは詩を紹介します。


カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る

眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚まし時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ


 中学校の教科書やテレビCMで使われていたので、この詩を見たり聞いたりしたことがある、という諸君も多いことでしょう。谷川俊太郎さんの 「朝のリレー」 という詩です。
 世界の朝と夜とを、北と南、東と西の街の対比で描いて、いつもどこかで朝がはじまっている、とくくられています。そしてその後、我々人間が生きるということは、地球という星を交代で守ることなのだ、お互いに連帯感を持って朝を受けとめていくのだ・・・、としめくくられていくグローバルな詩です。
 さて、今夜が最後の夜です。せっかく海外にいるのですからこの詩を読んで、諸君なりにじっくりと解釈をしてみてくれれば嬉しいな、と思いました。明日の起床は5時10分。
 ぢゃな。 


また寂しーて耐えられへんようになったら、素直に言いや

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