007 04月18日

方言。 

 はい、週の真ん中水曜日、新聞読んでますか?先日も面白い記事が載っていました。なんと言葉だけではなく、漢字にも方言があるというモノです。


『漢字にも「方言」 早大教授が100以上の地域文字発見』

 話し言葉に方言があるように、漢字にも 「地域文字」 がある。早稲田大教授(日本語学)の笹原宏之さん(41)は高校時代から、各地の文献を当たって100字以上を拾い出し、近著 「国字の位相と展開」 (三省堂)でまとめた。日本で作られた和製漢字「国字」が大部分を占め、「人々と文字の格闘の跡が読み取れる」という。
 国字は1万近くある。例えば 「辻」 は、道を表すシンニョウと交差する意味の 「十」 の組み合わせだ。
 江戸中期の儒学者、新井白石は 「日本で作られ、漢籍(かんせき=中国で書かれた漢文の書物)には見られず、訓しかない字」 と定義した。「峠」 「畑」 「働」 などが有名で、地名に地域特有の文字があることも、江戸時代から知られていた。
 地域文字は、新潟県や秋田県八郎潟周辺で見られる 「●(かた)」、山形県鶴岡市で使われる「寉(つる)」をはじめ、名古屋市の「杁(いり)」や京都市の「椥(なぎ)」、茨城県の 「圷(あくつ)」 など地名や人名として残っている。長崎県壱岐の 「■(しめ)」 は室町時代に編まれた中央の辞書に載っていたが、いまは壱岐だけで見られる。
 自分の名前の 「笹(ささ)」 が国字と知ったのは小学校低学年。高校時代から、江戸時代の異体字研究書や戦前の漢和辞典、電話帳からも国字を拾っては、世界最大の漢和辞典として知られる諸橋轍次の「大漢和辞典」にあるかどうか調べてきた。
 情報伝達の効率だけを考えれば、地域文字は消えるはずだが、しぶとく生き残った。「文字が文化そのものだからです。生活に結びついた文字はただの道具でなく、雰囲気や背景の文化を伝えます」
 文字に地域差が出るのは、漢字に限らない。 いま、笹原さんが注目するのは東京・六本木に3月末、オープンした東京ミッドタウンだ。「店名など横文字がほとんどで、ある種の雰囲気を出している」 という。
 (●はさんずいに「写」 、■はシンニョウに「神」という組み合わせの文字。活字がないのでこういう表現) (2007年04月16日「朝日新聞」文化芸能欄)


 驚きましたね。こういった知識の積み重ねが進路決定につながっていくのです。新聞を読みましょう。
 ぢゃな。 


いくら手に入れたってきりがないということを知らないと、いつまでたっても同じだよ

BACK