034 05月30日

食材汚染。 

はい水曜日、今日は少し環境問題に関した話題です。
 

 北アルプスの玄関口、JR松本駅に降り立つと、見違えるほどきれいに改装されていた。市制100年を迎え、観光客誘致ムードにわきたつ駅構内の土産品コーナーで山菜の漬物を買い、列車に乗り込んだ。帰宅後、近所にそれを配ろうとしてがくぜんとした。
 漬物は中国産で、多く添加物にひたされていたからだ。駅で山菜採りツアーを宣伝していたので、土産用の漬物も信州産と思い込んでいた。豊かな自然に恵まれた信州の土産にどうして中国産山菜の漬物なのか。産地表示はあっても、だまされた気分だ。
 海外からの食材に対して国は残留農薬の規制を厳格化し、目を光らせるようになった。中国産ペットフードを食べたイヌやネコが多数死んだことで米国政府が強い懸念を示したが、食品汚染の怖さを改めて思い起こさせる。
 きのう27日は、農薬による環境汚染を描いた 「沈黙の春」 で知られる米国人、レイチェル・カーソンの生誕100年にあたった。京都などでその記念の集いが開かれたが、45年前に衝撃を与えた彼女の警告はいま読み直しても、思い当たることが多い。
 この間にアトピー、花粉症やアレルギーなど以前はあまり聞かなかった病状を訴える人が増えた。BSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザという難題も生じた。環境汚染は、複雑な 「食物連鎖」 や 「生物濃縮」 をへて世界各地で進行しているように思える。
 私たちはその怖さにおののきながらも、いつしかそれに慣れ、高をくくりがちだ。「沈黙の春」 を執筆中にがんの宣告を受け、56歳で他界したカーソンは 「自然の神秘さや不思議さに目を見はる感性」 の大切さを訴え続けた。まずは、土産物とはその土地が産んだ物という当たり前の生活感覚から取り戻したい。
(2007年5月28日 毎日新聞「余禄」)


 ↑に紹介されている、「沈黙の春」 というのは、環境問題に関したバイブルのような存在の本です。文庫本にもなっているので興味があったら読んでみてください。ウチを探せばどこかにあると思うのですが・・・。
 以前、修学旅行先のハワイでお土産にウクレレをかった生徒がいました。そのウクレレもメイドインチャイナでしたっけ。笑いました。
 ぢゃな。 


悔しかったら、続けなさい

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