036 06月01日

ブレイル。 

 今日から6月、そして金曜日。あっという間の週末ですが、明日は推薦進学希望者対象の試験があります。受験予定の諸君、頑張ってください。
 今日は少し難しいかな、と思いましたが興味深いコラムを紹介します。今や身の回りのあらゆる所(↓に書いてあります)にある 「点字」 についてです。


 点字はもともと、軍隊の暗号として生まれた。ナポレオン軍の砲兵士官、シャルル・バルビエが19世紀初め、文書の秘密を守り、夜間でも意味が伝わるよう考案した。これがパリ盲学校に採用されたことが、目の不自由な人の生活を変えることになる
バルビエの点字は当初、1文字を11の点で表していたため読みにくかった。盲学校の生徒だったルイ・ブライユが改良に取り組み、現在使われる縦3個、横2列の6点点字を作り、世界に広まった。
 日本に入ってきたのは1880年ごろ。東京もうあ学校で、ブライユ点字のアルファベットを仮名に置き換える作業に取り組んだ。三つの案から、教員の石川倉次案が採用され、1901年に 「日本訓盲点字」 として官報公示、国内でも普及していった。
 世界でも例のない週刊点字新聞、点字毎日が誕生したのは22年。今月、創刊85周年を迎えた。点字は今や、点字ブロックだけでなく、お札の突起や駅の券売機、階段の手すり、缶入り飲料のふたと、気づきにくいところにまで応用されている。障害者とともに生きる社会が、それだけ広がったと思いたい。
 今年1月には、出版6社などが協力し合って 「てんじつき さわるえほん」 が出版された。大阪の 「てんやく絵本ふれあい文庫」 代表、岩田美津子さんが 「目の見える人も見えない人も一緒に楽しめる点字絵本の普及のために」 と働きかけて実現。ライバル同士の協力によりコストも削れた。
 軍事用の開発が民生転用され、開発者に巨額の利益をもたらした例は多い。ブライユが点字で大もうけしたという記録はないが、その功績が忘れられることはない。仏語で 「ブライユ」、英語で 「ブレイル」 が点字を意味する言葉になっている。何よりの勲章だ。
(2007年5月14日 毎日新聞「余禄」)


 点字で書かれた週刊誌が、85年も前に発行されていたのですね。私はその存在も上に書かれた点字の歴史も知りませんでした。勉強になりました。諸君は知っていましたか?
 良い週末を。
 ぢゃな。 


恋がうまくいかないっていう歌が多いってことは、それだけ簡単に手に入らないってことだよ

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