078 08月31日

難民。 

 はい、あっという間の週末です。まだ8月ですが、もう夏休みボケだなんて言っていられません。
 昨日は、柏崎市のごみを川崎市が受け入れるという記事を紹介しました。今日はおととい諸君に紹介したコラムの続編といった感じです。
  


 大勢いる、とはいわれながらも実態がはっきりしなかった24時間営業のネットカフェなどに寝泊まりする 「ネットカフェ難民」 が、全国で5400人もいることがわかった。驚いたことに、50代が20代に次いで多い。家族と離れ、住む所もなく狭い空間で朝を迎えるオジサンたちの胸中はいかばかりか。
 インターネットの出現で世の中、便利になった。ニュースは瞬時に世界を駆けめぐり、検索機能を使えば、たいていのことはネットが教えてくれる。田舎の小さな店の逸品も簡単にお取り寄せできるようになった。
 見ず知らずの人々が論議し、おしゃべりを楽しむ。仮想空間のセカンドライフでは、日常生活とはまったく違う人生を生きることだってできる。だが、すばらしき新世界は人間の悪意をも際限なく肥大させている。
 つい先日も同僚のM君に「こちらA社です。出会い系サイトの使用料18万円をすぐ振り込まないと家族に知らせます」という電話がかかってきた。あわてたM君、直談判しようとA社の所在地を尋ねると 「教えられない」 の一点張り。危うく仮想空間の罠(わな)にかかるところだった。
 カネをとられるだけならまだいい。ネットは命を奪う凶器にもなる。きのう小欄でとりあげた名古屋拉致殺人事件も携帯電話で簡単に接続できる 「闇サイト」 がなければ、起きなかっただろう。「すぐカネを手に入れたい」 という小さな欲望が、共犯者を募るサイトを通じて膨れあがり、男たちを殺人鬼に変えてしまった。
 この際、悪質サイトを徹底的に規制すべきだ。こう書けば、「表現の自由の侵害だ」 と騒ぎ立てる向きがあるが、このまま 「犯罪の自由」 を放置していいのか。「表現の自由」 が犯罪者の盾(たて)にされてはたまらない。
(2007年08月29日 産経新聞 「産経抄」)


 諸君も私も何年かあと(私はかなりあと)には、ネットカフェ難民世代になってしまいます。その時に仕事も無い・・・、住む家も無い・・・、ということにならないように、しっかりと進路決定に向けて取り組んでいきましょう。数年後に、お互いネットカフェ難民となって再会なんてマジで気まずいですから。
 それにしても悼たまれない事件です。
 良い週末を。
 ぢゃな。 


疲れたときには疲れたって言ってみろ。周りが助けてくれるよ

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