123 11月19日

ヒトムカシ。

 なんだかんだと半年も経たないウチに、諸君は卒業を迎えることになります。諸君が入学してから、もう2年半の月日が流れてしまったのですね。私が勤務についてからは、なんと9年半の月日が流れてしました。現在10年目というワケです。
 10年前なんて、もうヒトムカシです。ヒトムカシってなんでしょう。後輩Kもお勧めする 『新明解国語辞典』 によると、「物価の変動や子供の成長などから漠然と考えられる一時代前の過去。普通今から十年くらい前を指す」 とあります。てゆーことは「10年ヒトムカシ」 という言葉ってなんなのでしょ・・・・・・そのまんまじゃん。
 うぁ、あんまりヒトムカシヒトムカシとカタカナ表記を眺めていたら、なんだかヒトムカシという生物がいるような錯覚に陥ってきました・・・「うわぁ〜、かぁちゃ〜ん!アメリカヒトムカシの大群が来たよぉ〜!」  「え〜、そりゃ大変だ。畑のモノみんな喰われちゃうよ。なんとかしないと。お〜い、じいちゃ〜ん!」 「なにぃ?とうとうこの日がやってきたか、ワシが長年待っていた日が・・・・・・くそ、ばーさんのカタキだ!覚悟せい!ヒトムカシ!」 『ち〜、ちっちっちっちっち。ち〜、ちっちっちっちっち』 「うわ・・・・・・!た、た、助けてくれ〜い!」・・・・・・
 暴走している場合ではありません。ハナシを元に戻します。それでもって、この10年の間に、本校もずいぶんと様変わりをしてきました。たまーに数年前の卒業生とハナシをするのですが、「学校ずいぶん変りましたよね」 という言葉が必ずといってよいほど出てきます。なんてったって一時代前の過去 「ヒトムカシ」 ですから。
 彼ら卒業生から見ると、在籍していた当時よりも楽しそうで過ごしやすそうで、うらやましいということのようです。彼らに言わせると、「ほーら、やっぱりそうなったじゃないか」 「だーから俺たちのいうことが正しかったんだよな」 ということがいくつか見受けられるようです。
 正しかったのではないにしても、やはり若いという分、時代や周りの流れに敏感なのです。我々のようなおじさん(私はおにーさん)達では、気が付きもしないし、わかりもしないこともあったのでしょう。
 となると現在在籍している諸君達にも、我々にはわからないそれなりの 「考え」 や 「意見」 があるのではないか・・・・・・と、思いました。いや、それなりに快適かつ積極的に過ごしているであろう諸君のことです。現状には充分に満足していますよね。ね、ね、ね、ねーったら・・・・・・ね!
 時代が変わるとともに、社会構造を始め、様々な物事も変化していきます。もちろん我々人間も精神的に、肉体的に変化しています。変化しなければならないこと、変化してはいけないこと、変化させなければならないこと・・・・・・ま、身の回りにたくさんの物事があると思いますが・・・・・・。「変化」 = 「成長」 だ、というハナシは前にもしましたから、諸君もなんとなくわかってくれますよね。ですから諸君にそんなことがあったとしても、私的には大歓迎です。
 「あの時はよ〜」 「俺なんかさ〜」・・・・・・と、過去のハナシばかりしていると成長する機会を失ってしまいますから・・・・・・
 ということで、生徒諸君とともに、私が知っているヒトムカシ経った本校もそれなりに変化して成長しているのかな、と感じた私でした。今年で本校はヒトムカシ×10の100年ですから、ものすごく成長したことになります。
 あ、ヒトムカシ!


ぼちぼちいこか

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