140 12月17日

大手の新聞読んでますか。 

  先週金曜日(12月14日)付の朝日新聞「天声人語」が何気にオモシロかったので紹介します。文中に創作四字熟語がいくつか出てくるのですが、実にうまく作られています。元になったであろう(違っていたらごめんねっっつーの)四字熟語を[= ]内で補足して紹介します。

 1年を振り返る時期だが、今年は、いろいろなことが何も片づかないままここまで来たような気がする。住友生命が募集した恒例の「創作四字熟語」の当選作を借りて振り返ってみると、9月に事件が集中した。
 1日未明、44人が犠牲になった新宿の火事が始まりだった。まさに「火舞危町」[=歌舞伎町]である。11日には、ニューヨークの「瞬禍終塔」[=春夏秋冬]を世界が目撃した。以来「万国胸痛」[=万国共通]が続く。「憂便粉包(こづつみ)」[=郵便小包]という不気味な追い打ちもあった。
 わが国初めての狂牛病が確認されたのは22日だった。世間は一時もっぱら「関話牛題」[=閑話休題]である。行政の対応のまずさが「被害牛騒(もーそう)」[=被害妄想]を招きもした。
 4月に小泉政権が誕生したときには「維新変人」[=以心伝心]「支持熱烈」[=支離滅裂]と人気が盛り上がった。田中外相には「一猛大臣」[=一網打尽]への期待と「田真爛漫(でんしんらんまん)」[=天真爛漫]人気があった。しかし、いまや「後方試練」[=後方支援]の時代である。「痛伴生活」[=通販生活]が待っている。
 「心沈退社」[=新陳代謝]を強いられる人が増えるばかりで、「無勤状態」[=無菌状態]の完全失業率は5%を超え、「株式痩場(そうば)」[=株式相場]も一時は1万円を割った。児童虐待の「親心喪失」[=心神喪失]にはあきれさせられ、出会い系サイトは「出会災到」[=出会いサイト]に化す。
 何か明るい話題を、とあせってくる。そう、イチロー選手の「快足肩備」[=才色兼備]は見事だったし新庄選手の「新庄堂大」[=針小棒大]ぶりには楽しませてもらった。長嶋監督去って「長3慕思」[=朝三暮四]だったが、雅子さま女児出産で「祝雅喜年」[=祝賀記念]だ。
 「打打打打」は「ダッダッダッダ」の銃声ではなく「いてまえだせん」と読ませる。リーグ優勝の近鉄打線だ。銃声よりは球音がいい。 


疲れとるん?自然体が一番やで

BACK