26 05月21日

行ってきました、五木寛之。

 以前紹介した作家「五木寛之」氏の講演会が、19日にウチの短大で行われました。会場の記念講堂がほぼ満員という状況の中、一時間半に渡る講演会でしたが、あっという間に過ぎていきました。演題は「こころの風景」です。
 という前に、五木寛之氏についての紹介をしておきます。まあなんと申しましょうか、わかりやすく言うと格好の良いおじさんです。作家としての仕事(とてもココには書ききれない)はもちろんのこと、「直木賞」「泉鏡花文学賞」「吉川英治文学賞」その他多くの文学賞の選考委員をつとめるかたわらで、ラジオ等でもレギュラー番組を持っています。現在68歳。
 簡単な自己紹介から、当日会場へ至るまでの道のり(東武線の薮塚駅で降り立った時に、あまりにも何も無いのでちーと驚いたとのこと)や、同じ昭和7年生まれの方々(石原都知事や青島前都知事等・・・)との交流についておもしろおかしく語りながら、本題へと入っていきました。さすがに話がウマイ。
 本来の日本人が持っていた「良いモノ」が最近は失われつつあり、「命」というものの重みが無くなってきているという話になっていきました。この10年間で五木さんの心にひっかかっている言葉として「透明な自分」「人をこわしてみたかった」「死ぬ理由もないけど、生きる理由もない」(どれも事件事故に関わったヒト達の言葉。最後は、つい最近自殺した女子高校生二人の残した言葉、知ってますよね)を紹介して、ギスギスした社会での、最近の我々の心の乾き具合を指摘してくれました。
 こんな世の中、人は誰でも心の中に一匹の虫を飼っていて、遅かれ早かれ必ずその虫にやられる時が来る(へこんだり、挫折したりということ)というlこと。そんな時は無理をせずに、ふかーくため息を二度程ついて、萎えてしまってよいのだそうです。柳という木が降り積もった雪を、「へにゃ」っとしなうことで「どざどさ」っと降ろすように、我々人間も萎えてしまうことで、もともと持っていた「生命力」を取り戻していけるのですよ、ということでした。
 もう少しわかりやすく言うと、この学級通信のタイトルにあるように、プラス思考も大事なのですが、マイナス思考だって「生命力」を取り戻すのには大事なのだ、ということです。その他もっともっと諸君に伝えたい話があったのですが、話がよじれてきてしまいそうなので、取り合えずコレにて終了させてもらいます。
 率直な私の感想はというと「聴講してよかった」の一言に尽きます。諸君にも言いましたが、コレ程のヒトの話を直接聴く機会など滅多にありませんから。実は私も最近いろいろとあったのですが、おかげで生きていくことが楽しくなりましたし・・・。諸君もこういった機会があれば積極的に参加してください。いいですよー。
 ほんとーだっつーの!いかなかったヒトの気が知れない(←言いすぎ)

進路!進路!進路!

 先週から進学希望者のための補講が始まりました。土曜日には就職希望者のための模擬試験も実施されました。
 いつまでもウダウダしていられません。頭を「進路選択モード」に切り替え、行動にはターボブーストをかけていかなくてはなりません。頼むぜ、オイ!


言葉の裏にある思いや気持ちを聞きとって。

BACK