44 06月11日

学校ってどんな場所なの。

  先週末に、とても悲惨極まりない事件が起こってしまいました。大阪の小学校に刃物を持った男性が押し入った事件です。事件の詳細に関しては、テレビや新聞などで諸君もわかっていると思いますからココでは特に書きません。事件の起きた場所が場所だけに、我々も諸君も「へー、そーなんだ。こわーい」では済まされない出来事だと思うので取り上げます。
 「学校」ってどういう場所なのでしょう。私には子供がいないので、親の気持ちというものははっきりとわかりません。けれども、もし子供がいたとしたら子供を学校に送り出した後は「ホッ」とひと安心すると思います。学校というものは親からみたら「安心な場所」なのですから。
 今回のようなことがココで起きたらどう対応できるか・・・・・・と考えたところ、具体的に「こうだ!」という案が出てきませんでした。とても情けなくなりました。親が「学校に行っていれば安心だ」と思うのと同様、私も「学校に来ていれば安心だ」と思っていたのです。だから案なんて出てくるはずがありません。これは盲点でした。我々教師の仕事は、ちょっとぬるま湯につかっていたようです。
 たとえば、銀行には緊急時に備えて「対応マニュアル」があり、実際にシミュレーションを行います。「いつか強盗犯が来るぞ」という前提があるからです。また、過去においてもそういった事件の舞台となることが多かったからです。学校にはそういったことがありませんでした。ですから、「案心な場所」だという認識が、親御さんに、そして我々にも定着していました。悲しいかな、もうそんな場所ではなくなってしまったようです。あ、諸君だって「安心な場所」だと思っていませんでしたか。
 学校にいる時に、地震や火災が起きるかもしれないので対策として「避難訓練」が行われます。今回の事件のようなことは考えたくないし、決してあってはならないことなのですが、もうひとつ、この事件のようなことを想定した、何かの対策を行わなくてはならないのでしょう。
 だからといって、そういったことをスグには行えないというのが実情です。まずは個々のレベルでの心掛けをしっかりと持つくらいしかできないようです。昨年度諸君に「とっさの行動」について考えてもらったことがありました。ここでもう一回そのことについて考えてみる必要があります。
 悔しいのは、こんなことを考えなくてはならない世の中になってしまったことです。今回のような事件が起きてしまった背景には、学校におけるセキュリティー管理や、地元警察との連携、時代や社会の流れ等、こんなトコロでは語りきれない複雑な要因が絡み合っていると思うのですが、今回はあえてそこには触れていきません。
 今すぐできることは心掛けだけです。学校って楽しい場所でなければならないのに、こんなハナシをして申し訳ない。
 不本意だっつーの。試験頑張れよ!


あなたがあなたであることに満足しなさい。誰かに満足させてもらおうとしたところで、決して満たされることはありません。

BACK