Z5008 03月11日

パワーと縁。 

 卒業式後の最初の週末土曜日(休日ね)の昼間、保護者の方々が 「卒業を祝う会」 というものを企画してくれた。私的には昼間から呑めて嬉しい会だ。とはいえ、企画や参加なさってくれた保護者の方々、また参加はできないが、出欠通知の葉書でメッセージを伝えてくれた保護者の方々は、それぞれいろいろな思いを抱いてくれている。昼から呑み会だぞ、とぬか喜びはしていられない。真摯(しんし=真正面からしっかりと)に受け止めて参加させていただいた。そして本校に着任以来、保護者の方々にここまでしていただいたのは初めてでもあったので、とても嬉しく感じた。
 今年度、担任をした生徒の保護者の中に、教育や学校活動、そしてヒトというものに関して、とても熱い方がいらっしゃった。年度初めの授業参観後の懇談会の時、「全校の他のクラスの在籍が、ほぼ30名少しなのに対して、在籍50名(当時)の3年1組は、各教科の先生方の教えが隅々まで行き渡らないのではないか」 「担任の先生としてはその辺をどう思っていて、この1年間、生徒とどう接していくつもりですか」 「この後学校に頼んでクラスの再編成はできないのですか」、というクエスチョンをいただいた。確かに1組は、大学進学を念頭に置く進学系のクラスなので、授業等は少数精鋭であるべきであろう。けれども今(当時ね)となってはもう仕方がないことだった。
 まずね、クラス編成から担任決定まで、私はまーったくノータッチだし、操作できるようなお偉い立場ではない。そしてね、3年1組50名はもうスタートしていたので、「一旦抱えた生徒達を、中途半端には手放したくないぞ」 というのが本音というかなんと言うか・・・。学校で一番の大人数クラス、結構ぢゃーねいか。50人のパワーをもらって還元していくぞ、そして50の 「縁」 をゲットしたということは、更にその先に、こうした保護者の方々を始めとした、家族という、「縁」 だって存在している。私の 「縁」 は何倍にも広がっていくことが決定だ。うっひっひ・・・。という思いでやっていくしかなかったのね。
 それなので、「おっしゃることはよくわかりますが、私のやり方で精一杯やっていくしかありません。ですから宜しくお願いいたします」、というしか答えられなかった。私の思いが伝わったかどうかはわからないが、その方の熱さもあり、4人のクラス委員もすんなりと決まった。そして、今まで経験したことがないような、保護者の方々の強力な後押しをしてもらいながら、平成16年度の学級経営が続いていった。そしていつものように生徒の中にズケズケと入っていった私だった。ズケズケが良かったのだろうか、全てではないが、何人かの保護者の方とは公私共々、いろいろと深いお付き合いをさせてもらうまでに至った。
 そして3月1日、当初の在籍全てではなかったが、48名の大所帯を無事に卒業させることができた。これも保護者の方々の御理解があってのことである。ちなみに途中で辞めることになってしまった2名は、今、それぞれのフィールドにおいて頑張っている。これも嬉しいことである。
 あ、文字数がいっぱいになってしまった。
 つづく。 


BACK