ZP06 08月01日

なんだか「ほっ」としたぞ。

 先日、ちょっとしたことで某市の市役所の方とお話をする機会に恵まれました。恵まれましたってことは、ハナシをして良かったという結果から出た言葉です。おそらくその方は、市役所に勤めてもう10年以上の方だと思うのですが、数年単位で配置移動のある市役所にも、テレビドラマの「踊る!大走査線」のようなことがあり、1000人以上も職員のいる中で、「いいなぁ、アソコの配属かぁ〜」といわれ続けるヒトもいれば、「あ、またソウイウとこの配属なんだ〜」といわれ続けるヒトもいるのだそうです。
 その方は後者、ソウイウとこの配属ばかりで今まで来ているそうです。さて、アソコとソウイウとこはどこか、ってーことですよね。要は常に書類の山に囲まれた「部屋」の中にいるか、市民のナマの声が伝わってくる「現場」にいるか、ということなのです。
 常に市民と接するソウイウとこいるその方は、ナマの市民の声を四六時中聞いているわけです。そんな意見を持ち帰ってもお役所仕事は聞く耳をもてないこともあるとのこと。底辺(こういった言い方は適切ではないかもしれないが)で生活している市民をもっともっと救ってあげるのが大切だ、と言っていました。
 もうこれだけ「現場」ばかりに接して仕事をしてくると、市民の苦労もわかるし、政策の落とし穴や盲点もわかってきて「俺だったら、こーしてそーしてあーしてどーするのになー」なんてこともつぶやいていました。けれども役所は、そういった底辺の市民よりも、真ん中より上で生活している市民ばかりを見て政策を行っているのが現状のようで、なんとかしたいのだけれども、自分ひとりではなんとか出来ないのが役所勤めの辛いトコロです、とも言っていました。
 先に書いた「いいなぁ」といわれ出世コースを歩んでいくヒトは、「現場のナマ声」を聞かずに出世していき、現場に関した何か重要なことを決める時には、現場のことを知らずに判断を下してしまう・・・・・・という構図も、なんとなくできてしまうようです。
 私は役所勤めのヒトというのは仕事柄、四角四面のヒトばかりだと思っていました。というか、今までそういったヒトとしか会ったことがありませんでした。今回この方とお話をさせていただいて、その見解が変りました。そしてなんだかとても「ほっ」としたのでした。その方の仕事に対する姿勢、というモノがはっきりと見えて、「お役所仕事もまだまだ捨てたモノではないぞー」なんて思ってしまったのです。それがあっての「恵まれた」という今回の書き出しになります。
 世の中にはたくさんの市町村があります。国にイイ顔をしたいがために、国が決めた方針をそっくりそのまま政策に反映させる市町村もあれば、住民のことを考えて、国に反発しながらも、独自の政策を貫き通している市町村もあります。諸君が住んでいるところはどうでしょうか。「まったく知らないし関心もないよ」なんていうヒトが多いのではないですか。
 つい先日、参議院選挙が行われました。諸君はあと数年で選挙権を得ます。その時になって「んー、なんだー?」なんて考えないように、少なくとも今諸君が生活しているところの政策ぐらいは把握していてもおかしくはありません。だってそーでしょ、諸君が一日の大半を過ごしている学校の政策(校則やら我々職員のやっていることやらがそれにあたるかな)については、おかしなところを指摘して、あーじゃねーのこーじゃねーのと言ってきますよね。その学校はたった数年のお付き合いです。諸君が一生お付き合いするであろう地元に関して、もっと関心を持ったっておかしくないでしょっつーの。
 ↑のような方がいればいいですよね。


今日は、身近に感じている人に、心からの「ありがとう」を伝えよう。

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