思い掛けない場所へ出掛ける機会に再び恵まれた。
友人に長瀞へ連れて行ってもらったのだ。(ホントどうもありがとね<(_
_)>)
私は方向オンチなので、独りでは恐らく辿り着けなかったと思う。
長瀞駅の枝垂桜はまだ咲いていて、その前のベンチに座る人たちを和ませていた。
長瀞と言えば・・「ライン下り」をしてきた。
秩父鉄道が運営しているとは知らなかったが、コースは二つ。
AコースとBコース。
私たちは受付の人がお薦めのBコースを選んだ。
トップシーズンでは2時間待ちも当たり前らしいが、幸いその日は10分待ちで
船に乗り込んだ。
ライン下りは「鬼怒川」に次いで二度目だったのだが、長瀞は岩畳と荒川沿いの
新緑が目に優しくて綺麗だった。
水面を木の葉のように下ってくると、その近くにカワウが濡れた羽を乾かしていた。
ところどころ見え隠れする石の上を跳ぶようにセキレイが上下に波打ちながら飛んで、
それもまた綺麗で、見慣れたカルガモも羽を休めていたっけ。
午後3時頃にSLが長瀞駅に到着すると説明されたので、それを見て帰ることになったが、
蒸気機関車が青春の思い出につながる世代の年配の方には、たまらなく懐かしいのだろう。
立ち入り禁止のロープを乗り越えて近づいていった大人たちを尻目に、若いママさんは
子供が真似をしないようにたしなめるのが忙しかった。
確かに気持ちは分からないでもないけれど、子供達の前でそれは示しが付かないですよね。
しばらくホームに居た後、黒い煙をジワジワと吐き出しながら、耳をつんざくような
「汽笛」がボォ〜〜〜ッ!!と鳴り響いた。
こんな間近で汽笛を聞いたのは初めてだった。感動した(笑)
やがて車輪が力強く回りだす。
機関士さんが小さな子供に優しい笑顔で手を振っていた。
「バイバ〜イ!」
甲高い元気な声を背中に乗せて走り去ったC58.
古い車両。重たい車両。でも、復活させて走らせているのを見ると、
ただひたすら素直に「すごいなぁ」と思う。
新しいものの全てが素晴らしいとは限らないんだよ。と誇らしげに走るC58を
見ながらそう感じたのだった。

長瀞駅にて SL C58
(4月28日更新)
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