143 12月14日

3ないを理解しよう。

 昭和56年度までの群馬県では、二輪車事故で負傷した公立高校生徒は、毎年300人以上おり、そのうち死亡する生徒も9人以上に及んでおりました。死亡に至らないまでも、生涯身体障害者として生きて行かなければならなくなった生徒も少なくありませんでした。そうした悲惨な二輪車による交通事故を防止するために、岐阜県等で大きな成果をあげていた 「3ない運動」 を群馬県でも推進すべきであるとの意見が、群馬県議会議員から提起されました。これを受けて、群馬県教育委員会では現地調査を行い、検討組織をつくって本県としての対応策をまとめました。
 一方、群馬県高等学校PTA連合会からも 「3ない運動」 を群馬県でも実施して、判断力の不十分な高校生を守るべきであるとの意見が強く出されました。こうした動きのなかで、PTA・県競技委員会・高校とが一体となって、昭和57年4月1日を期して、県内全公私立高校(全日制・定時制)で一斉に 「3ない運動」 を開始しました。
 保護者の一部には、「3ない運動」 は学校が一方的に決めて、生徒に押しつけているとの認識を持たれている方がおられるようですが、この運動は、生徒の命を守るために、県議会から提議され、保護者が子の安全を願う親心から開始した運動であり、それを各高校が支援しているということを、しっかりと理解していただきたいと思います。
 この運動は、全国高等学校PTA連合会大会においても、過去、何度も大会決議されており、PTAが推進する運動として定着しております。

 高校生二輪車事故の推移
 昭和52年〜56年   負傷者平均309,4人 死亡者平均9、2人
 昭和57年〜平成4年 負傷者平均102,6人 死亡者平均3,7人
 平成5年〜平成11年 負傷者平均 44,4人 死亡者平均1、4人

 近年、一部の県等で、異なる動きも見られますが、上記のような大きな成果をあげている群馬県では、今後もこの運動を堅持して行くことが確認されています。
 二輪車事故で死亡したわが子にしがみついて、「私がバイクさえ買ってやらなければ、こんなことにはならなかったのに」 と泣き叫ぶ保護者がいる現実を、忘れてはならないと思います。
 各家庭では子供の安全を守るために、「3ない運動」 適用除外者以外は二輪車には決して乗せないようにしていただきたいと思います。
 本県では、二輪車事故は大きく減少してきましたが、依然として高校生の二輪車による負傷事故や死亡事故は根絶できていません。平成11年度には1名の高校生が尊い命を二輪車事故で失いましたが、平成10年度には5人もの高校生が二輪車事故で死亡しており油断は禁物であります。
 この運動の初心にかえって、平成12年度は二輪車事故ゼロの年度にしたいと思います。保護者・生徒・教職員が一致して交通事故防止を図って参りたいと思っていますので、是非、ご協力をお願いいたします。 平成12年5月7日 群馬県高等学校連合会長○○△△

 ↑5年前に各高等学校に配布されたモノですけど、今でも充分参考になりますよね。そういえば高校時代、私の同級生もこの時期にバイク事故で亡くなったヤツがいました。悲しい思いはもうこりごりです。
 ぢゃな。 


オレは、浮き沈みのある人生の方が、人間らしくていいと思うぞぉ

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