オランダゆかりの物事典

ニシン

オランダ船

意味・解説

ニシンとは、寒冷な海域に生息し、銀色の腹と青い背を持つニシン目ニシン科の海水魚。

春の産卵の時期に、群れで集まり漁獲量が増えることから、春告魚(はるつげうお)とも呼ばれる。数の子はニシンの卵を加工したもの。

オランダとのつながり

オランダの「haring(ハーリング)」は、ニシンを塩漬けにした、オランダを代表する伝統的な魚料理。

観光客にも非常に人気のある魚料理で、軽食として市場や露店で提供されている。

かつてオランダはニシンの漁獲量が多い国の一つでした。特にオランダ黄金時代は、ニシンの漁業、加工、貿易が国内経済で重要な役割を果たしていました。

漁師たちはニシンを塩漬けにし、長期保存できる状態で船で運びました。オランダがニシンの漁業で成功したのは、海洋技術の進歩、商業ネットワークの発展などが背景にあったと思います。

一時はニシン漁で世界的に主要な国でしたが、小国であることや漁業資源の持続可能性などが要因で、過去と比べて漁獲量は減少し、現在は主にノルウェーやスウェーデン、デンマークなどから輸入もしているようです。

オランダ伝統の魚料理「ハーリング」

ハーリングは、タマネギやピクルスを添えたり、オリーブオイルや塩こしょうを加えたりして食べられています。

細切りにしたり、パンに挟んだり、尾をつまんで持ち上げ、上を向いて頭の方から食べたりするのが一般的な食べ方です。

ハーリングは、オランダの人々にも観光客にも人気です。屋台もたくさんあるので手軽に買うことができます。

アムステルダムのアルベルト・カイプ市場やノールデルマルクトなど、ロッテルダムのマルクトハル、ハーグ市場、アルクマールのチーズ市でも屋台が出ます。

春から初夏にかけては、各地で「マーチェスハーリング祭り」が行われます。マーチェスハーリングは、産卵前の未成熟な段階のニシンを調理したもので、身が柔らかく特有の風味が楽しめます。

オランダの食文化は、栄養価の高い食品が重視されていて、特にタンパク質やカルシウムが豊富な食材が食べられています。

多様でもあり、野菜や果物もバランスよく摂取されています。ハーリングやチーズはタンパク質やカルシウムが豊富な食品で、成長期の骨や筋肉の発育に重要です。

栄養摂取が充実して成長期を迎えることは、身長が伸びる可能性が高まります。

オランダの平均身長が世界一高いのは、ハーリングやチーズなどの食文化が関係しているのかもしれません。

オランダが世界一や世界初のものとは