ワッセナー合意

意味・解説
ワッセナー合意/ワッセナー協定とは、1982年にワッセナールで政府、労働組合、雇用主によって締結された、労働政策に関する歴史的な合意。
オランダとのつながり
ワッセナールは、オランダのハーグ郊外にある都市。ワッセナー合意とワークシェアリングは、オランダ・モデルと呼ばれる労働市場の改革や政策の一環。
この労働市場の改革や政策によるオランダ病からの回復は、オランダの奇跡と称された。
ワッセナー合意は、オランダ病から脱却する過程で大きな役割を果たし、オランダの経済と社会的安定の重要な要因となりました。労働者と雇用主の協力と調整によって、長期的な経済成長と雇用の確保に貢献しました。
ワッセナー合意の主要な点
・労働組合と雇用主での労働条件に関する合意を推進しました。労働組合は賃上げの要求を控え、雇用主は雇用の維持または増加に努めることで、物価上昇の抑制と雇用の促進を目指しました。・労働市場の安定と調整を図るために設計されました。ストライキの頻度が減少し、労働者と雇用主の関係が改善されました。
・政府、労働組合、雇用主の協力と対話を重視しています。三者は共同で政策を策定し、健全な労働市場と経済を維持しました。
・経済改革にも焦点を当てました。税制改革や労働市場の柔軟性の向上など、経済政策に関する合意も含まれました。
ワッセナー合意は、異なる利害関係を持つ労働者と雇用主が協力して、労働市場と経済全体の健全性を維持するための取り決めをする仕組みで、協力と調整を通じて労働市場の安定を図ることを重視しています。