横断歩道を風に転がりながら、八重桜の花弁が渡っていく。

 信号待ちの国道に桜色の歩行者を見送りながら、前回の道すがら覚えた「道の駅」へ
 今度は自分の運転でチャレンジしてみた。

 連休の谷間の2日。交通量も思ったほどじゃなかったから、良かったけど。

 花園町と川本町。そして妻沼町の道の駅へ立ち寄って帰ってきたのだが、
 妻沼町の道の駅で、面白いものが売られていたので、購入してきた。

 それは・・・金魚。

 最近の私は金魚づいているような気がして仕方がない。
 あの金魚すくい以来続いているのだ。

 4匹1袋。出目金好きなので、黒出目金と三色出目金が居る袋を選んできた。
 残り2匹は普通の赤い金魚で、尾ヒレに黒い線が入るのと紅白なのが居た。

 そして、帰宅後。

 あの先住民と化した「黒いお方」の住んでいる鉢に新しい元気な金魚軍団を投入したら、
 その翌日に悲劇が起きてしまった。

 小さな体の「黒いお方」だと最初は全然分からなかったのだが、戻した煮干が浮かんでいる
 かのように見えた。

 長く大きな筈の尾ひれが・・・な、ないっ!!

 変わり果てた「黒いお方」

 可哀想なことをしちゃったな。独りは寂しいだろうと思ったのが仇になったかな?
 あぁ・・・ゴメン<(_ _)>

 畑の片隅にそっと埋めて手を合わせてから、しばし考えていた。

 新しい軍団投入で彼らがあまりにも元気過ぎ、そのストレスから死んでしまったのか?
 
 投入の時にはその姿が見えており、鉢の上から降ってくる白いヤマブキの花弁が
 水面に落ちると、それを食べていた「黒いお方」。
 ひょっとして腐った花弁に当たったのかな??
 
 一体どういうことだろう?

 ニワトリの場合「毛喰い(けっくい)」というらしいが、他のニワトリの尻を突いて、
 殺してしまう癖のあるものが居ることがあるのだと父から聞いたことがある。
 そういう個体は別に隔離しないとダメなのだとか・・・

 そういえば・・・
 寂しいのか心細さに赤い2匹は常にいっしょにくっついて移動していた。
 しかも、1匹は先に泳ぐ金魚の尾ひれに顔をつけるように泳いでいる。

 そんな目で見てしまうと、どうも怪しく映る。

 だけどまさか、あの歯のない口では起こらないだろう(^_^;)
 起こって欲しくもないけれど。

 元々「黒いお方」の状態も良くなかったのだから、証拠を見たわけじゃないし、
 深くは追求しないようにしておこうと思う。
 
 それでも狭い所に押し込めたのは悪かった<(_ _)>
 
 そこで出目金と赤金魚の鉢に分けてあげることにした。

 今朝の水草鉢には、眠そうな赤金魚がそれぞれ離れてそのまましずかに浮かんでいた。
 
 疑惑は持たず、長生きさせなきゃね。

 あの「黒いお方」の分までも。
 

 

             
             金魚すくい翌日の「黒いお方」

 (5月4日更新)

 
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