足利・ほしの畳店

畳のお手入れ方法

ここでは畳のお手入れ方法や、ダニやカビの対策、畳のトラブル対処法についてご説明します。

お部屋の換気をしましょう

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畳をお使いになる上でまず行って欲しい事はお部屋の換気です。
畳は湿気を吸放出しお部屋の湿度をコントロールしますが、過度の湿気は畳の能力を超えてしまい寿命を縮めるばかりでなく、カビやダニの発生を招き、衛生上も良くありません。お天気の良い日は一日数回お部屋の換気を行うようにしましょう。

《ダニが繁殖する条件》
1.温度が25-30度、湿度60-80%の高温多湿な環境
2.エサ(ホコリ、フケ、食べかす)などがある
3.もぐり込めて産卵する場所がある(畳、ふとん、枕など)

ふき掃除はから拭きで

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お掃除の時はから拭きを基本として下さい。
ほうきで掃いたり掃除機をかけたあとに乾いたタオルなどでから拭きをして下さい。
から拭きをする事で畳の表面が磨かれて表に艶が出てきます。また、から拭きをした時の摩擦熱で表面のばい菌やダニなどを殺菌殺虫する効果が得られます。

水拭きは冬場の乾燥する時期を除いて、よほどの事が無い限り避けて下さい。
湿気が残るとカビやダニ、あるいはシミの発生を招きます。とくに新しい畳表で水拭きをやるとシミや変色が起こりやすいので気をつけて下さい。
化学ぞうきんなどの使用は、畳の表面にワックスや油脂がつく事で埃などが吸着し、黒ずむ事があるのでおすすめできません。

掃除機をかける時の注意

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掃除機をかける時は畳の短辺の方向に、力をかけずにゆっくりと往復させながら行なって下さい。力を入れてせわしなく往復させるよりも、ゆっくりと時間をかけた方が奥に潜むダニやほこりまで吸い込めます。またこうする事で畳も傷まず長持ちします。これはじゅうたんのお掃除にも同様の事が言えます。

カビの除去やダニの駆除などで掃除機をかける場合は、必ずお部屋の窓を開けて行なって下さい。吸い取ったダニやカビの胞子が掃除機の排気口から吹き出される事があり、窓を閉めたままだとお部屋中に拡散してしまう事になりかねません。窓を開けて風を通しながら行えば、吹き出されたダニやカビの胞子が風に乗って室外へ放出されます。

じゅうたんの重ね敷は止めましょう

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畳の上にじゅうたんなどを重ね敷するとホコリや湿気がたまりやすくなります。
そのまま放置しますとダニなどが発生しやすくなりますし、状況によってはシロアリの被害まで出てしまう事があります。畳の寿命も短くなりますし良い事がありません。

どうしても使わなければいけない場合は、2畳程度のじゅうたんをお部屋の中央に敷く位にとどめ、小まめにお掃除をして下さい。お掃除は必ずじゅうたんをめくり、下にたまったホコリをきれいに取除いて下さい。
お天気の良い日はじゅうたんを干す事もお忘れなく。


カビやダニが発生したら


《カビの場合》
新しい畳表は草の持つ栄養分が豊富なため、1ー2年はカビが発生しやすい状態にあります。とくに5月から9月の暑くなる季節は要注意です。
冬場の加湿器の過剰使用や結露などでもカビが発生しますのでご注意下さい。

カビやダニは高温多湿を好みますので、小まめにお部屋を換気して湿気を溜めないようにしましょう。エアコンの除湿機能も活用しましょう。
もしカビが発生したら、乾いたタオルなどで良くふき取り、消毒用アルコールを含ませた布でカビの生えたあたりを拭いて下さい。その後お部屋を換気して乾燥させましょう。防かび剤や抗菌剤などを使う必要はありません。

カビが発生するのは、言い方を変えれば畳表が無加工の天然素材である事の証明でもあります。お手入れに気を使う事はありますが、むやみに防カビ処理や抗菌処理をした素材よりも安全性が高いといえましょう。


《ダニの場合》
ダニの発生はまずコナダニ類から始まります。肉眼では見えない微小なダニですが、コナダニの出す糞が喘息やアレルギーを引き起こします。コナダニが増えるに従い、これを捕食するツメダニがつづいて発生します。このダニが人体に付着すると刺されるなどしてかゆみを生じさせる事になるのです。

SE002_診察.jpgいずれも避けたい存在ですが、ダニは地球上のあらゆるところに生息し、完全に遮断する事は不可能です。しかし被害が出ない程度まで減らす事は可能です。日頃の衛生管理をしっかりやる事で被害を防ぐ事ができ、むやみに薬剤に頼る必要も無くなります。

畳におけるダニの予防策は基本的にはカビ対策と同じです。ダニもカビと同じく高温多湿な環境を好みますから、換気をよくし、お部屋の湿度を下げる事を心がけましょう。また、ホコリやカビなどがエサとなるようですので、お掃除を小まめにする事も大切です。
ダニが発生したら、掃除と除湿を徹底し、場合によっては畳を干す必要も出てきます。お天気の良い日に天日干すると効果があります。

またダニの発生源は畳だけとは限りません。ふとんや枕、クッションやぬいぐるみなどもダニの発生率が高いようです。畳と一緒にお手入れして下さい。意外に見落としがちなのが観葉植物などの植木鉢です。土の中にダニが大量に潜んでいるケースも多いようです。

体がかゆいと思った時、それがすべてダニによるものではない事があります。乾燥肌やアレルギーによるものなど、かゆみの原因は多々あります。気になる時は一度医師に診てもらうのも良いかと思います。

畳を汚してしまったら


醤油をこぼしたり汚してしまったら・・・CA003_畳3.jpg

  • 《お水やお茶の場合》
    • 乾いたタオルなどで吸い取って下さい。こすらずタオルにしみ込ませるように取る事がポイントです。
  • 《お醤油の場合》
    • こぼした上に小麦粉やベビーパウダーなどの粉末をふりかけ、粉末に吸い取らせます。掃除機で粉末を吸い取ったら固く絞ったタオルなどで良く拭いて下さい。
  • 《インクの場合》
    • タオルを牛乳で湿らせてふき取ります。
  • 《マジックペン》
    • 油性の場合はマニキュアの除光液を使ってふき取ります。水性の場合はクリーム状のクレンザーなどで軽くこすりながら拭き取って下さい。
  • 《クレヨン》
    • 少量のクリーム状のクレンザーをタオルにつけて拭き落とします。
  • 《焼け焦げを作ってしまったら》
    • 焼け焦げは紙ヤスリで焦げた部分を落とします。大方の焦げを落とした後、色が気になる時は少量のオキシドールで脱色して下さい。焦げあとの窪みが気になる場合は応急処置として、ロウを垂らして窪みを埋め、固まった後に平らに整形して下さい。
  • 《油汚れなどは》
    • 着物の染抜き剤か少量のベンジンをタオルに含ませて拭き取ります。(注:火気と換気にご注意下さい)
  • 《家具の跡》
    • 家具のへこみ跡は、軽い場合は霧吹で湿らせ、乾くまで放置します。一度で戻らない場合は2−3回くり返して下さい。霧を吹いた後にタオルを当ててアイロンをかけることも有効ですが、新しい畳のときは変色することがあるため避けた方が無難です。

Attention.png紹介した洗剤や薬剤などはそれぞれの使用上の注意を良くお読みになり、注意事項をお守りの上ご使用下さい。


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