趣味将棋事始

将棋が由来の言葉

将棋の世界の用語から日常語化した言葉や、将棋を語源とする一般的な用語など、将棋から生まれた有名な言葉の紹介です。

一枚上手

将棋で「一枚強い」といえば、駒落ちの規則から「一枚落とすほどの実力差」のことですが、そこから「格が上」「技術が上」という意味で日常語として使われています。

王手をかける

将棋で相手の玉将に当てることを「王手(をかける)」といいますが、そこから「あと少しで勝利」「あと一勝で優勝」というときに使われています。

将棋倒し

将棋の駒を間隔をあけて並べ、端を押し倒して次々と倒す遊びの「将棋倒し」がありますが、そこから「次々と折り重なって倒れること」の意味で使われています。

高飛車

将棋で「浮き飛車」を意味する「高飛車」がやがて使われなくなって、「相手に対して高圧的なさま」を意味する日常語として残っています。

成り金

将棋で「歩兵」が成ると「成り金」に昇格して「と金」と呼ばれます。好景気に巨万の富を築いた人に対して使われてから「急に大金持ちになった人」の意味で一般的なりました。

待ったなし

将棋の「待った」はプロ棋士の間では禁じ手で、待ったをしないことが一般の間でもマナーです。「待ったなし」は「少しの猶予もできないこと」の意味で使われています。

持ち駒

将棋の「持ち駒」はいつでも使うことができる手持ちにした駒のことですが、そこから「その人の手元や配下にあって、いつでも利用できる人や物」の意味で使われています。

やり手

将棋の「香車」には「槍」の別名があります。江戸時代、妓楼で諸事を取り持つ女性は「遣手婆(やりてばば)」と呼ばれ「香車」の別称もありました。現在「やり手」は、「物事をする人」「敏腕家」などを意味します。

詰んだ

将棋で「詰んだ」といえば、玉将が詰みになったことですが、そこから「物事が立ち行かなくなった状態」「困難に陥って解決策がない状況」「絶望して落ち込む気持ちの表現」として使われています。

参考資料