趣味将棋事始

三間飛車戦の特徴と定跡

三間飛車戦の特徴や定跡、石田流の解説です。戦い方や対策、攻め方や受け方を身につけて棋力の上達に役立ててください。

三間飛車(さんけんびしゃ)

「三間飛車」とは、飛車を盤の左から3番目に移動して戦う戦法のことです。四間飛車が相手の攻めを待って反撃するのに対し、三間飛車は自分から動いていく振り飛車といえます。

三間飛車戦の特徴

駒を捌く感覚が特に大事な戦法です。展開によっては左側の銀が☗6八銀~5七銀~4六銀(☖4二銀~5三銀~6四銀)と右方面に進んでいけるのも大きな特徴で、持久戦模様駒組みになったときにも強みを発揮します。

三間飛車戦の定跡

お互いに角道を開けたあとの☗2六歩に、☖4四歩と角道を閉じて角交換を避けておくのが一般的な三間飛車の駒組みです。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗4八銀と攻め駒の銀を前進。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖3二飛と振って三間飛車。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗2五歩で☖3三角と受けさせ石田流を阻む。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖3三角と受ける。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗6八玉と飛車と反対側に移動する。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖4二銀は☖5三銀~6四銀と、角交換に☖3三同銀を用意した手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗7八玉は将来の戦場から遠ざける手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖6二玉も戦場から玉を遠ざける手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗5六歩は銀の進路を作りながら5五の位取りを含みにした手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖7二玉は穴熊の可能性も残した手。先に☖7二銀もある。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗5八金右と舟囲いを築く。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖5四歩は5筋の位取りを消しながら駒組みを進めた手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗3六歩は急戦を宣言する手で銀桂の活用と角頭ねらう手。変えて☗5七銀~☗7七角~☗8八玉なら持久戦。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖8二玉と美濃囲いの位置まで移動。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗4六歩は☗4五歩の攻めをねらった手。ここで☗3七銀~2六銀は☗3五歩と仕掛ける筋に飛車がいてやや損。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖5二金左と中央の守りを固める。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗9六歩で玉の道を広げながら端攻めや☗9七角とのぞく手を作る。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖9四歩と後手も玉の道を広げる。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗6八銀は戦いの準備。ここで☗4五歩から角交換をして☗3七桂には☖4二飛~☖4六歩とされる。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖7二銀で美濃囲いの完成。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗5七銀左は中央を手厚くした手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖6四歩は美濃囲いを進展させる手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗3七桂は次に☗2四歩の突き捨てから☗4五歩☖同歩☗3三角成☖同銀☗4五桂のねらい。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖2二飛は☗3三角成に☖同桂を用意して仕掛けを封じた手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗5五歩と突き捨てる。次の☗4五歩に☖同歩なら☗同桂☖4四角に☗5四歩がある。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖5五同歩と応じる。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗4五歩と仕掛ける。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖5三銀が柔軟な手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☗4六銀は攻めの継続をはかる手。

☖後手
9 8 7 6 5 4 3 2 1
☗先手

☖5六歩まで。以下☗4四歩☖同銀☗4五歩☖5三銀☗3三角成☖同桂☗8八角☖4二金が予想され互角の形勢。

石田流(いしだりゅう)

「石田流」とは、江戸時代中期に活躍した盲目の棋士、石田検校が生み出したとされる三間飛車の戦法のことです。飛車を浮いて飛車先受けることで角と桂馬が使いやすくなり、自分から攻撃態勢がとれる構えです。

石田流の例
9 8 7 6 5 4 3 2 1
参考資料